ストレスで自殺に追い込む低周波音
カナダ・オンタリオ州ウィンザーに住む住民達は、2011年以来奇妙な音に悩まされている。
それも全員ではなく、一部の住民にしか聞こえておらず、エンジン音、雷、轟音で響き渡る炉の音などなど・・・証言者によって様々な聞こえ方をしているという。
これにより、うつ病や悪心、動悸や頭痛といった症状が現れる人もいるというのだ。
なかなかオカルトじみているこの現象は、地元にて「ウィンザーハム」と呼ばれている。
この”ハム“という謎の音は、ここ数十年で世界中で観測されている怪奇現象の一つ。
イギリスのブリストルや、アメリカのインディアナ州、ニューメキシコ州などでも報告されており、その低周波音のストレスから、自殺する人もいるという。
しかも、この音が聞こえるのは10%の人々だけ。現在もその原因は明らかになっていない。
現地メディアがウィンザーの人々に取材したところ、「実在するかわからないけど、僕は本当だと思うよ。」「私は聞こえないけど、お父さんが聞こえるって言ってた。」といった答えが出ているとのこと。
つい最近までウワサの範疇を越えなかったというが、近年その音は徐々に大きくなってきており、街を離れる人も増えているという。
この正体について、現地では様々な憶測が飛んでいる。
わずかに発生している地震の影響?
フランス国立科学研究センターの研究員・ファブリス・アードゥアン氏が発表した結果によると、「海の波の圧力が海底の地盤に作用することで、地球にごく弱い地震が発生していることが原因」であると示唆している。
これにより、海底から響いてきた低周波の音が発生している可能性があるという。
一方、ウィンザーの街は川にしか面していない。よって、この説には当てはまらない可能性がある。
また、住民たちが主張しているもう一つの原因と言うのが、川の向こうにある工場である。
製鉄所による公害?
ウィンザーを流れる川の向こうには、アメリカ・ミシガン州デトロイトが見える。2013年に財政破綻し、貧困が蔓延しているのは皆さんもご存知だろう。
2011年にカナダ天然資源省が調査したところ、大気中に35Hzの音を確認している。
更に、オンタリオ州立大学の調査の結果、発生源はデトロイトにあるUSスチール社の工場である可能性が浮上してきた。炉の稼働音や、住民が見た青い炎はここが原因と考えられる。
しかし、カナダ政府を通じてUSスチール社に回答を求めたが、依然反応がないのだという。
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ここ数十年にしか報告されていないというミステリアスな点から、「陰謀が隠されているのか!?」「世界が終わる前兆か!?」と考えるのもおかしいことではないだろう。
日本でも発生しているというこの”ハム”という現象。全貌が明らかになる日は来るのだろうか!?
参照元:Youtube ①、②、Ars Technica、The world hum map and database project、