人間が30年間で排出した量の約10倍
未だに多くの謎に包まれている北極。そんな北極で、また一つ驚愕の事実が明らかになった。
実は、北極の氷の中には、猛毒である水銀が大量に存在しているようだ。
北極圏の永久凍土に推定5700万リットル
2月に発表された論文によると、北極圏の永久凍土に天然の水銀が存在していることが明らかになった。
その量は信じられないほど多く、人間が過去30年間で排出した約10倍に当たる、5700万リットルだと想定されている。
研究者は、「北極圏の永久凍土に水銀は存在しないと考えられていた」と述べており、専門家にとっても驚きの事実であったようだ。
温暖化の影響により、北極圏の氷が溶け始めていることを考えると…とても恐ろしいものである。
公害をも引き起こす毒性を持つ水銀
水銀とは液体状の金属であり、強い毒性を持つ物質。体内に蓄積されると、中枢神経や腎臓・脳などの器官に障害を受け、死に至る可能性もある。
川が汚染されると、微生物が水銀を吸収し、それを魚が取り込むことで生態系に拡散される。60年近く前の水俣病も、このような流れで起こった水銀中毒の公害である。
幸いにも、今回明らかになった北極圏の水銀は、全部が全部排出されるとは考えられていない模様。
だが、実際にどのようになるかは未だにわからない部分も多いようで、予断は許されない。
今後どうなるかはさっぱりわからないが、実害が出ないよう願うばかりである。
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