【訃報】「車いすの天才宇宙物理学者」ホーキング博士の3つの偉大な功績!

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現代宇宙論に多大なる影響を与えた偉人

Photo Credit: © Jaime Travezan

Stephen Hawkingさんの投稿 2014年10月8日(水)

3月14日、イギリスの宇宙物理学者スティーブン・ホーキング博士が亡くなった。享年76歳。

彼は学生のころに、筋肉が動かなくなる難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し、車いすでの生活を余儀なくされた。

だが、難病にも負けず研究を続け、人類に残した功績は計り知れないほど大きい。

今回は、人類史上に残るホーキング博士の偉大すぎる功績を、3つ紹介しよう!

①アインシュタインの一般相対性理論は成り立たない!

Stephen Hawkingさんの投稿 2016年5月23日(月)

1960年代、20代のホーキング博士は、「ブラックホールの特異点定理」を発表した。

この定理は、ブラックホールの内部には特異点と呼ばれる、全ての物理法則が成り立たず、「時間」・「空間」の概念がない場所が存在するというもの。

アインシュタインが提唱した一般相対性理論は、物理法則を基に導き出されている。したがって、ブラックホール内の特異点では、この一般相対性理論は破綻することを、ホーキング博士は明らかにしたのである。

20代の若さで、アインシュタインにツッコミを入れるなんて、スゴイ…

②ブラックホールは死ぬ!

1974年、ホーキング博士は「ブラックホールは長い時間をかけて蒸発する」ことを提唱した。

通常、物質には全て重さがある。だが宇宙には不思議なことに、負の重さを持つ粒子が存在する。

ブラックホールは何でも吸い込む性質を持つので、この負の重さを持つ粒子をも取り込んでしまう。

すると、ブラックホールは徐々に重さを失っていき、最終的には消えてなくなってしまう。これが、ブラックホールの蒸発である。

何でも取り込むブラックホールが、消えてしまうなんて不思議なものだなぁ。

③ビッグバン以前には、始まりも終わりも存在しない時間が流れていた!

Photo credit: ESA/Hubble
Rosette nebula

Stephen Hawkingさんの投稿 2014年10月13日(月)

138億年前に起こったと考えられている、ビッグバンは宇宙誕生の瞬間と言われるが、これには一つ問題点があった。

元々、ビッグバンの瞬間には特異点が存在すると考えられていた。先程も述べたように、特異点では物理法則は成り立たず、温度やエネルギーは無限大である。

一方、この宇宙はビッグバンの瞬間から今に至るまで、有限の世界で膨張を続けている。つまり時間を巻き戻すと、誕生の瞬間が無限大ではいけないのである。

この状況を一変させたのがホーキング博士であった。彼は、「宇宙が誕生する以前は、虚数時間(始まりも終わりも存在しない時間)が流れていた」と提唱することで、矛盾を解消したのである。

「始まりも終わりも存在しない時間」なんて、全くイメージできないが、そんなものを考え出すとは、凄すぎるな…

一般人にも親しまれた偉大な科学者

Stephen Hawkingさんの投稿 2016年10月19日(水)

このようにホーキング博士は、宇宙物理学の世界を最先端で率先していた。我々一般人にとっては、なかなか理解に時間のかかりそうな、難解なものばかりである…

だがホーキング博士は同時に、一般人に宇宙物理学をわかりやすく教えてくれる役割も担っていた。「ホーキング、宇宙を語る」という著書は、全世界でベストセラーとなり、なんと1000万部以上の売り上げを記録している。

宇宙物理学の分野を率先し、一般人を科学の世界に誘っていたホーキング博士は、間違いなく最も偉大な科学者の一人と呼べるだろう。

そんなホーキング博士が天に召されたことが、残念でならない。安らかなる眠りを、お祈り申し上げたい。

参照元:Facebook

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Haru

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