負の歴史とどのように向き合うべきか
歴史、特に「負の歴史」と捉えられているものを子供たちに教えることは、非常に難しい。そんなことを考えさせる事態が、アメリカの学校で起こった。
ある歴史の授業で、奴隷制についての宿題を出したところ、批判が殺到し、学校側が謝罪する事態にまでなったのだ!
「奴隷制の良い点は?」という問題を出す→批判殺到…
What the hell is this revisionist history lesson trying to achieve here?!?
8th Grade History class at Great Hearts…
アメリカ・テキサス州の学校で8年生(日本の中学2年生)に、歴史の宿題としてある問題が出された。
それは、奴隷制について「両方の観点から考えよう」というもので、「奴隷制の悪い点と、良い点を書きなさい」という問題であった!
アメリカで奴隷制は、「負の歴史」として捉えられており、タブー視されている。にもかかわらず、この学校は、奴隷制のメリットを問う宿題を出してしまったのだ。
この問題に激怒した一人の保護者が、4月18日にFacebookにアップすると、またたく間にシェアされ、アメリカ中で非難の声が相次いだ。
この事態を受けて学校側は、「この問題は不道徳で非人道的だった」と謝罪。しかし、謝罪後も批判は収まることなく、現在も議論は続いている。なんとも大変な騒動である…
一方、「歴史を考える問題としては良問」という意見も
この問題は、「学校で子供に教える歴史としては非人道的だ!」と非難を浴びた。
一方、歴史を考えるにあたり、両方の観点から見ることは大切だ、という意見も少なくない。
ネット上では、
・聞き方は良くないけど、「当時の人々が奴隷制を必要とした理由」を考える必要はあるんじゃないかな
・考える力を養うという意味では、良問だと思うけどな
・奴隷制は許せないけど、感情を乗り越えて考える訓練をしないと、感情論に流される子供になりそう…
と、歴史を考える姿勢を擁護する意見も多く見られた。
一般的にタブー視される問題とどのように向き合い、どのように子供たちに教えていくかは、我々も考えなければならないことである。今回の事態はそのようなことを提起してくれたと、筆者は考えるのである。
参照元:Facebook