数多くの疾患・・・「かわいさ」の代償
いまやいたるところで見かけるフレンチブルドッグ。その独特の顔立ちに惹かれる人も多いだろう。
しかし、あのつぶれた鼻やたるんだ皮膚には悲しい秘密があることをご存知だろうか。
画像はイメージです
フレンチブルドッグの個性的な姿かたちは、自然にできあがったものではなく、人が人為的な交配によって作り上げたものである。
つまり、生物としては不自然な状態であるのだ。
すべては、あの「愛らしい」ルックスのために。
最新の研究が明らかにする”現状”
画像はイメージです
今月3日、フレンチブルドッグに関する新たな研究論文が発表された。
2013年にイギリスで獣医にかかったフレンチブルドッグたち(総勢2228匹)が、どのような疾患を持っていたか、統計を取ったものである。
最も罹患率が高かったのが皮膚の病気である(17.9%)。これは不自然な肌のたるみに起因するのではないかと言われている。
また、12.7%のフレンチブルドッグが、重篤な呼吸障害を発症していた。小さな鼻と短い頭によって気道に弊害がでやすいのである。
他にも眼病、下痢症、耳感染症などにかかりやすいことがわかった。
一般的に、獣医にかかる犬の平均年齢はおよそ4.5歳。一方、受診したフレンチブルドッグの平均年齢はわずか1.3歳であった。
論文の筆頭著者であるダン・オニール博士は語る。
フレンチブルドッグの需要の増加が、彼らの健康を損ねている。彼らの「不健康さ」こそが「かわいさ」と結びついているからである。彼らが潜在的に持つ病気のことや、本当に飼うべきがどうかについて、人々に考えてほしい。この研究がそのきっかけになることを祈っている。
「かわいさ」だけを重視して命を生み出していく。果たしてそれは許される事なのだろうか。
参照元:INVERSE、IFLScience、Youtube