アンネも天国で激怒してもいいレベル
ちびっ子たちの中には、「うんちうんち~!」と下品なことを言って笑う子がいるものだ。それは、例え大戦中に生きていた女の子でも一緒である。
今回そんなお下品な面が露呈してしまったのは、「アンネの日記」の著者であるアンネ・フランク。
アンネ・フランクのイメージ
彼女は第二次世界大戦中、ホロコーストの犠牲となったユダヤ系ドイツ人の少女として知られている。
2016年、彼女の書いた日記の原本に、今まで発見されていなかった茶色い紙で隠された謎のページが発見されたという。
2年にわたりその内容が不明だったというが、先日、最新技術によって解析したところ、お下劣ジョークまみれだったことが明らかになったのである!!
やめてあげてーっ!!アンネはまだ小さい女の子だったのに―ッ!
The @annefrankhouse , with @HuygensING and @NIODAmsterdam, today presented the hidden text on two pages covered up with gummed paper in the first #diary of #AnneFrank, with its red checked cover. Thanks to new technology the text on the hidden pages has now been made legible. pic.twitter.com/cw9z0JnNFI
— Anne Frank House (@annefrankhouse) 2018年5月15日
今回解析をしたのはこちらのページ。アンネが13歳の頃に書いたとみられる日記で、5月15日にアンネフランク財団が最新技術で画像解析を行ったという。
すると、4つのお下劣ジョークと、性教育についてのことが箇条書きで書かれていたことがわかったのである!!
書き損じた部分を線を引いて消したところから、「ダメになったこのページには、下ネタを書くことにする。」という文から始め、「自分が誰かにセックスについて話す時が来たらどうしようか・・・」という事について語っていたという。
とはいえ、他のページでも下ネタを口にしており、お父さんからきいた売春婦についての話、生理の話、性行動などについて記されている。
中学一年生くらいの女の子になんて残酷なことをするんだ!と皆さんもお思いだろう。アンネも今頃、天国で枕に顔を埋めて足をバタバタしてるに違いない。
アンネも普通の女の子だった
こうした研究結果について、ホロコーストの研究機関”NIOD”のフランク・ファン・フレー所長は、「アンネが書いたジョークは、思春期の子供たちの間の定番だ。アンネは才能豊かな少女ではあったが、何より普通の女の子だったことが伝わってくる。」とコメントしている。
しかし、明らかにアンネが秘密にしておきたかった内容と言えるだろう。
公表した理由について同所長は、アンネはホロコーストの象徴として長年かけて世界的に知られるようになった一方、アンネ自身の姿が見えづらくなっていたからだとしている。
有名になることで”偶像”になりかけていたアンネが、どこにでもいる早熟な女の子だったことを再確認してほしかったのだ。
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筆者の実家には1990年代に出版されたアンネの日記があり、中学生の頃に読んだことがある。
教科書にも載っている”歴史上の人物”として入ったため、「もー!ママが超ムカつく!!」といった悪口を書いていたことに強い驚きを覚えた。
だがそれにより、同じ中学生くらいの年のアンネへの共感と、戦争が隣り合わせにある環境を恐ろしいくらい身近に感じた覚えがある。
中学生の女の子がツイッターやインスタグラムで投稿しているようなものだと思って、是非一読してみてはいかがだろうか。より戦争の恐ろしさや平和の大切さを知って頂けるはずだ。