「インフルエンザウイルスにさらされるだけで38万円もらえます。」
もしこんな事を言われたとして、あなたはこの仕事を引き受けるだろうか。
「ちなみにホテルスタイルの快適なお部屋に滞在していただきます。料理のケータリングやジムのほか、テレビ・インターネットが完備、個室にバスルームもついてます。」
・・・さて、いかがだろうか。
インフルエンザホテルへようこそ
今、アメリカ・セントルイス大学のワクチン開発センターが発信した、とあるツイートが話題になっている。
それがコチラ。
SLU has converted part of its former hotel into a 24-room #research suite to house volunteers who will be intentionally exposed to #influenza to see if investigational #vaccines keep them from getting sick. https://t.co/RNEGw0YC6q
— Saint Louis University (@SLU_Official) 2018年6月5日
セントルイス大学は、インフルエンザワクチン試験のボランティア様に快適な空間を提供すべく、ホテルを改装致しました。ボランティア様には実際にインフルエンザウイルスにさらされていただき、開発中のワクチンがウイルスに対して効果をもつのかどうか、データ収集に協力していただきます。
一般的に、インフルエンザワクチンの臨床試験では、まず被験者にワクチンを打ち、血液検査によって抗体ができているかどうかを確認する。
実際に人をインフルエンザウイルスにさらし、感染するか否かを見るという試験を遂行するのは、非常に難しいのである。
そんな中、セントルイス大学のワクチン研究センターは、アメリカ国立衛生研究所より資金援助を受け、この「インフルエンザホテル」を創立した。
ちなみに、こちらの臨床試験、参加すればおよそ3500ドル(今のレートだとおよそ38万円)もらえるという。
意図的に人をウイルスにさらすとは、一見とんでもない実験であるが、長い目で見れば、人類にとって非常に有益なデータになりそうである。
参照元:IFLScience、Twitter