家族が病気だとわかったとき、自分に一体なにができるのだろう。
わずか9歳の少年は、懸命に考えたに違いない。
そして、彼が考え出した答えは、治療費を調達することだった。
65万円を売り上げたレモネード屋さん
5月26日、米サウスキャロライナ州の小さな町に、こんな可愛らしいレモネード屋さんがお目見えした。
Team DYLANさんの投稿 2018年5月26日(土)
彼らは「チーム・ディラン」のメンバー。テーブルの前に貼り付けられた紙にはこう書かれている。
レモネードとステッカーを買ってディランを助けて!
そして、このレモネード屋さんは、わずか2時間の間に、なんと約65万円を売り上げたというのである。
クラッベ病と診断された弟のために!
Team DYLANさんの投稿 2018年5月26日(土)
このレモネード屋さんを企画したのはアンドリュー君(9歳)。
Update for Melissa and Matt. #prayersfordylan #teamdylan
Matt Emery & I want to thank EVERYONE for the outpouring…
Team DYLANさんの投稿 2018年5月22日(火)
昨年、アンドリュー君に待望の弟ディラン君が誕生した。しかし、生後6ヶ月を迎えたころ、ディラン君はクラッベ病と診断されたのだという。
クラッベ病とは、非常にまれな遺伝性の神経変性疾患で、通常2歳までに死に至るといわれる難病である。治療方法はみつかっていないものの、根本的治療として、早期の造血幹細胞移植は有効とされている。
そんな弟のために、自分に何ができるか考え、アンドリュー君はディラン君のための治療費を調達することを思いついたのだという。
素晴らしい地域コミュニティーの連携
当日、レモネード屋さんには驚くほど多くの人が足を運んだ。
Team DYLANさんの投稿 2018年5月26日(土)
その理由は、この小さな町の学校や地域コミュニティーが、この企画と連携し、情報を拡散してくれたことにあった。
家族や親戚はもちろん、アンドリュー君の通う学校の教職員やクラスメイトたち、近所の人たち、父親の職場の同僚たち。多くの人がレモネードスタンドに立ち寄り、販売していたレモネードやTシャツなどを購入してくれたおかげで、驚くような収益につながったのである。
もちろん「チーム・ディラン」の企画は1度きりではない。彼らのFacebookページには、カップケーキやアクセサリーの販売を告知するものや、その企画の報告なども掲載されている。
Yall continue to pray for this sweet family as they hopefully get some answers today. Also keep them in your prayers as they travel home today !!!! WE LOVE YALL VERY MUCH!!! #prayfordylan.
Team DYLANさんの投稿 2018年5月25日(金)
そして、それとともにディラン君の近状も更新されているのである。
病気の弟を想うアンドリュー君の姿を、本当に誇らしく思うと話す両親。治療方法はなく、気付いたときにはあっという間に進行してしまうという恐ろしいクラッベ病を、もっと多くの人に知ってもらうためにもこの活動を続けていきたいと語っている。
アンドリュー君や地域の人に支えられているディラン君、彼の症状が少しでも良くなることを願いたい。