修復失敗!!!
歴史的建造物を後世に残すため、世界では日々美術修復が行われている。
こうした彫像の手入れや復元は、通常ならもちろん、専門の修復師を呼び寄せて修復するものだ。・・・しかし、美術品を所有している団体が資金をケチったりして、ちょっと絵のうまい素人に頼んじゃうなんてこともあるらしい。
そのせいで、500年もの歴史がある大切な彫像がえらいことになっちまったのだ!!
問題の顔がコチラだ!
な・・・なんということだ・・・。精細に表現されていた頬や目元はべったりとした肌色で塗られてしまっている・・・。
馬の目も血走ってしまっており、歴史ある銅像から、その辺の公園にある遊具みたいな色合いになってしまった・・・。
修理を行ったのは、スペイン・ナバラ州エステーリャにある、聖ミカエル教会の彫像だ。これは16世紀、この地に伝わる聖ゲオルギオスのドラゴン退治伝説をモチーフに作られたものである。
修復前の聖ゲオルギオスは繊細な色彩で表現されており、美術品としても高く評価されていたという。
だというのに、この教会を運営している神父が、地元の美術の先生に手入れを依頼してしまったのである!!
この画像がSNS上にアップされると、マッハで専門家から怒りの声が押し寄せた。その後の報道によると、教会の神父は「美術教師には清掃を依頼しただけなのに、勝手に修復をされた」と弁明。
しかも、同教会の神父が、地元自治体と相談の上で行うべき美術修復を、勝手に美術の先生に頼んでしまっていた事も明らかになり、問題になっている。
地元の市長はこれに対し、「エステーリャが歴史や芸術で有名になるのではなく、16世紀の聖ゲオルギオス像にされた悲惨な修復によってニュースになってしまうなんて・・・」とコメントしている。
手順を踏まず、貴重な美術品を雑に扱われてしまうなんて、美術を愛する人々からしても許しがたいに違いない・・・。
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美術品修復と言えば、2013年に問題となったスペイン・ボルハ教会のキリスト画を思い出させる。当初は批判などが殺到したものの、あまりのインパクトに今では観光客が殺到しているとか。
今回の聖ゲオルギオス像も、そのように上手いこと話が転がるとは考えられない。きちんとプロに修復して貰いたいものだ・・・。
参照元:Youtube