先週、アラスカ航空機内に居合わせた15歳の少女が、困っていたひとりの男性に手を差し伸べた。
その様子がSNSで拡散され、世界の人々を温かい気持ちにしてくれているので紹介しよう。
手話ができる15歳少女のサポート
ティムさんというこの男性は、目と耳が不自由で、機内で意思疎通をはかることが難しかったという。
そこで、キャビンアテンダントが手話ができる人を募ったところ、クララさん(15歳)が手を挙げたのである。
クララさんは手でサインを作るだけではなく、目の不自由なティムさんの手の平に押し付けて理解できるようにしたという。
フライト中、何度かティムさんに呼ばれたクララさんは、「飲み物を頼んでくれるかな?」「あとどれくらいで目的地に着く?」などというティムさんの質問に答え、献身的に彼をサポートしていた。
そして、ティムさんに再び呼ばれたクララさんは、何が必要なのか聞くと、彼はこう答えたという。
何もいらないよ。残り1時間、孤独な僕の話し相手になってくれないかな。
ティムさんは、目的地まで1時間の間、これまでの孤独の時間を埋めるかのようにクララさんとたくさんの話をしたという。
失読症のため手話を学んだ
クララさんが手話を学んだ理由のひとつに、彼女が抱える「失読症」があった。
文字や文章を正しく認識したり理解したりする能力に不安を感じていた彼女は、コミュニケーション手段として、以前から手話を学んでいたのである。
偶然の出会いは巡り合わせだった!?
実は、当初搭乗予定だったフライトがキャンセルになってしまい、このフライトに乗り合わせることになったというクララさん。
自分たちのフライトがキャンセルになったのは、こういう理由があったのね!とティムさんとの偶然の出会いに巡り合わせを感じたようだ。
15歳の彼女の行動には、ティムさんだけではなく多くの人が救われた気持ちになったに違いない。とびきりの笑顔をみせるクララさんとティムさんとの出会いは、きっと必然的なものだったのだろう。