【進化】「石器時代」に突入したパナマのサル達の姿が話題に!

カルチャー

石を道具として使う、ヒト以外の霊長類

「パナマのサルが、石器時代に突入したかも」

こんなタイトルの記事が、今年7月、サイエンス雑誌「ニュー・サイエンティスト」に掲載され、話題を呼んだ。

記事によると、パナマのヒカロン島に生息するノドジロオマキザルが、木の実や貝を砕くのに「石を使っている」ことが明らかになったという。

研究者達は、2004年に初めてこれを発見し、2017年にサルの行動をカメラに収めることに成功した。

ノドジロオマキザルは、600万年ほど前からヒカロン島に住み続けているそうだが、いつごろから石を道具をして使い始めたのかは不明とのことである。

オマキザルの「石器時代」

石を道具として利用しているのは、パナマのオマキザルだけではない。

ブラジルのカピバラ山地国立公園に生息するヒゲオマキザルは、石で木の実を砕くだけではなく、「石で石を砕く」という行動をする。

2016年には、ヒゲオマキザルが打ち割った石の石片が、人類が作製したとされる「剥片石器」に非常によく似ているという論文が、「ネイチャー」に掲載された。

「あまりの衝撃に言葉を失いました」と論文の著者は述べている。「私はヒト族の石器の研究で博士号を取得しました。石器の作り方もよく知っています。そんな私が見ても、この石片はヒトが作った石器にしか見えなかったのです」

人類の祖先が、石を尖らせ、道具として利用し始めたのは、およそ250万年前と言われている。

近年報告が相次ぐオマキザルの石器利用について、「何が起こっているのか」「何を意味するのか」「人類史の理解にも影響を与えるのか」、研究者達の間でも様々な議論が巻き起こっている状況だ。

参照元:New Scientistnature、Youtube[1][2]

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yamada

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