次々と人を襲うイルカのザファー
先日、フランスのブルターニュ地方にある小さな海辺の村が、夏真っ盛りだというのに遊泳を禁止した。
その原因というのが、海で遊ぶ人間を狙う凶暴化したイルカである。
問題となっているのは3メートルほどの若いオスイルカで、地元ではザファーという名前で親しまれていたという。
そんな中、8月23日、ザファーがビーチで遊んでいた女性を口で咥え、勢いよく投げて遊ぶという事件が起こった。
その後、海上に浮くカヤックや小型ボートをひっくり返しては、体の一部をこすり付ける行為もし始めたのである。
一体ゼファーに何が起こったのだろうか。
欲求不満で豹変
それまでザファーは、人間を好いている可愛らしいイルカだったという。
海水浴に来た子供に背びれを掴ませると一緒に泳いでくれたり、ボートに乗る観光客に会いに来てくれたりと、サービス精神がたっぷりだったようだ。
そのおかげで地元では愛されていたようだが、ここ数週間で、急に性格が変わってしまったと村民は話しており、この短い期間だけでも、凶暴化したザファーによって何名かの観光客が被害を訴えていたという。
専門家によると、ザファーは性的な目覚めの時期にあるというが、今のところ彼がつがいのメスと泳いでいる姿は見られていないという。こうした理由から、専門家の間では欲求不満に陥り気性が荒くなっていると推測されている。
これを受け、海があるランデヴェネック市の市長は遊泳を禁止し、イルカを発見したら50m以上の距離を取るように呼びかけている。
ザファーに恋人が見つかり、前のような穏やかな性格に戻ってくれればありがたいものだが・・・。