子供の入店拒否に賛否両論
子供の入店を断る飲食店は日本にもぽつぽつと現れているが、話題が出る度に議論を呼んでいる。
こういったお店は未就学児のみ入店お断りなパターンが多いが、今回紹介するお店は違う。なんと、17時以降、14歳以下のすべての子どもを拒否しているのだという。
注目を浴びているのは、ドイツ・リューゲン島ビンツにある家庭料理の店「Oma’s Küche(おばあちゃんのキッチン)」。
ホテルを併設するこのレストランでは、17時以降は14歳未満の子どもの入店を断っているという。
店頭に「17時以降大人限定」とかいた看板が置かれるようになってから地元で話題となり、先日8月19日に全国区のニュースに取り上げられるようになった。
店主のルドルフ・マークル氏は、ドイツのニュースメディアDPAに対し、このルールを設置するまでに多くの問題児に悩まされていたと語っている。
例えば、テーブルクロスを引っ張ったり、ワイングラスを割ったり、走り回って食事を運ぶ店員に突進したりなど・・・問題があったというが、親たちは注意せずに放置していたという。更に、貴重なアンティーク小物を壊されたときにも、弁償して貰えずにいたという。
こうした経緯があり、マークル氏は子供を躾けられない親の入店を禁止するという目的で、上記のルールを定めたという。
これについて、ドイツの反差別団体代表のバーナード・フランク氏は、「例え数時間だけのルールだとしても、正当であるか疑わしい」と明かしている。
更に地元紙のインタビューの中では、店は問題を起こす一部の親や子供を注意すべきで、子供すべての入店に制限するのは違法である可能性があると指摘していた。
同様の内容がドイツ国内で拡散されると、ネット上では多くの人々が「このルールを設置するのは差別だ」と批判したという。しかしながら、実際には客は増えており、Googleの口コミでは好意的な反応が非常に多かった。
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ネットと現実の意見に大きなかい離が起きているのは、今回紹介したレストランだけではない。
2017年4月にもアメリカのレストランが5歳以下の入店を禁止し、ネット上で非難を浴びた一方、実際には予約が殺到するというニュースがあった。
こうしたお店が増えると、大人たちは快適に過ごすことができる一方、子を持つ親たちが肩身の狭い思いをするのは間違いない。