アメリカのヤギ界で人間の尿が人気沸騰!
かつて日本では”飲尿健康法”というナゾのブームが巻き起こったものだが、近頃、ヤギ界でもなぜか人間のおしっこが流行っているらしい。
9月の第3週、米ワシントン州にあるオリンピック・ナショナルパークという公園に、突然375匹もの野生のヤギが山から下りてくる事件が起こった。
後の専門家の分析によると、ヤギたちはどうやら人間の尿を求めてやってきていた可能性があるという。
▲吊るされるヤギたち
これを受け、9月13日から地元の自然保護団体が動き出し、ヘリコプターを使ってヤギたちを捕獲していった。捕まえたヤギたちは、もともと住んでいたノースカスケード国立公園近くの野山に放たれたという。
しかし、未だにほとんど捕まえることができず、300匹が失踪中とのこと。現在も捜索活動が続いている。
アメリカの森林研究を専門とする生物学者のジェス・プルマージュ氏によると、野ヤギは集団で居住区を移動することにより、生存率をあげる習性があるという。
そのためヤギは、旺盛な食欲と頭数の増加によって、世界各地で森林破壊の原因にもなっている。今回もまた、国立公園の自然破壊が危惧されたため、ヤギたちを捕獲することになったのだ。
▲放たれるヤギたち
では、なぜヤギたちはわざわざ人里近くに一斉に移動してきたのだろうか?プルマージュ氏は、ヤギたちが人間の尿や汗に含まれる塩分を好むようになったからだと解析している。
どの公園内も立小便やポイ捨ては禁止されている。しかし、ハイカーたちがこれらのマナーを守らなかったことが原因で、匂いにひかれたヤギたちが尿や汗を舐めはじめた可能性があるという。
国立公園の運営は、9月24日までに100匹の捕獲を目指し、来年までにすべてのヤギの移送を目標にしている。
これから秋に向けて、ハイキングを予定しているかたもいらっしゃるだろう。くれぐれもマナーを守って楽しんでいただきたい。