近年、日本でも船旅が注目を浴びているが、料金設定が比較的安い海外では、昔から家族旅行などに多くの人が利用している。
筆者も海外のクルーズ船で働いた経験があるが、今回飛び込んできたニュースにはかなり驚いた。
なんと、乗客の3分の1以上をインド人男性が占め、船内の食事やエンターテイメントも彼ら仕様に変更されていたというのである。
あまりのひどさに、海外メディアでは”インド人によるハイジャック”と報じられている。
クルーズ船にインド人男性1300人!
先日、シンガポールからマレーシアへの3日間クルーズに乗り込んだのは、約1700人の夫婦や家族連れ。そして、インドにあるタバコ会社に勤務する男性1300人だった。
プールやバーのみならず、船内どこをみてもインド人男性ばかり。そのうえ、船内で繰り広げられる様々なエンターテイメントは、バニーガールの格好をした女の子やボリウッドダンスが登場し、まさに結婚前夜に男同士で集まって遊ぶ最後の夜、バチェラーパーティー状態になったのである。
家族で楽しむには、あまりにもひどい内容である…。
逃げ場のなくなった家族連れ
乗客たちのクレームはこれだけではない。
家族でのクルーズ旅行を楽しみにしていたオーストラリア在住の一家もこう話す。
It was supposed to be the cruise of a lifetime. But these Aussie families soon got a sinking feeling when they realised they were sharing the ship with 1300 men on a work bender. @Steve_Marshall9#9ACA | WATCH THE FULL STORY: https://t.co/ufp7iltY0X pic.twitter.com/nhwXdeANcw
— A Current Affair (@ACurrentAffair9) 2018年10月1日
誰もが利用できるはずの船内のビュッフェレストランだが、そのレストランはインド人のみに開放され、食事内容もすべて彼らのためのインド料理となっていたという。
また、娘さんが友人と船内を歩くと、インド人男性たちはスマホ片手に彼女たちを撮影し続けてきたというのだ。
逃げ場がなくなり息詰まった一家は、最終的に部屋のなかで過ごした時間が多かったという。
誰と旅をするかで楽しさが変わるクルーズ
ロイヤルカリビアン社が所有する、この「Voyager of the Seas(ボイジャー・オブ・ザ・シーズ)」は、1999年就航当時、世界最大のクルーズ船であると話題を集めた。
乗客3100人を収容できる船内には、プールや映画館はもちろん、カジノやスケートリンク、ロッククライミングもあり、テーマパーク並みに楽しめることでも人気を博している。
しかし今回1300人という大人数を一気に受け入れ、サービス仕様を変更してしまったがゆえに、多くの乗客からクレームを受けることとなったロイヤルカリビアン社。
被害を蒙ったすべての乗客たちに、旅費を返金するとともに謝罪を発表したようだ。
クルーズ旅行では船内で過ごす時間が多くなる分、多くの出会いがある。誰と旅をするかで旅の楽しさも変わるというが、まさにその通りなのではないだろうか。