幕末の絵師が描いたアメリカの歴史がかっこいい

カルチャー

歴史学者のニック・カプールさんが、ツイッターで興味深い画像をシェアしている。

日本人が描いたアメリカの歴史。これは、弓を持って戦うジョージ・ワシントンと彼に寄り添うアメリカの女神。

カプールさんがシェアしているのは、「童絵解万国噺(おさなえときばんこくばなし)」という書物。幕末のころに日本で書かれたもので、アメリカ合衆国建国の経過を舞台とした物語である。

文章は仮名垣魯文(かながきろぶん)、絵は歌川芳虎(うたがわよしとら)が担当している。カプールさんによると、歌川芳虎は日本を出たことがなく「実際の西洋人を見たことがない」のだという。

西洋を舞台としつつ日本的な妖怪なども登場しており、東西の世界観が混ざり合った独特の作品に仕上がっている。

クリストファー・コロンブスが、アメリカ大陸の発見について、スペインのイザベラ女王に報告しているところ。

アメリカ独立戦争。ジョージ・ワシントンが彼の妻キャロルをイギリス官僚から守っているところ。イギリス人は「阿修羅」として書かれている。

ワシントンの腹心ジョン・アダムズが大蛇と戦っているところ。

ワシントンとキャロルが、うら若きベンジャミン・フランクリンに出会ったとき。

フランクリンが素手で大砲を扱っていて、アダムズが砲撃方向を指示している。

ワシントンがトラをグーパン。

仲良しだったはずのアダムズとフランクリンが仲違いしたようだ。アダムズがフランクリンに向かって矢を放ち、負け犬のように逃げ去った。しかしフランクリンはその場で仁王立ち、矢から逃げなかった。

穏やかな時間。初老の母親とピクニックするアダムズ。

そこに突如現れる大蛇。母親は食べられてしまった!以前アダムズが殺した大蛇の子供か、あるいは確執のあるフランクリンが送り込んだ刺客なのか?

ワシントンが四輪馬車に乗って軍隊を率いているところ。米国旗には星がなく、ストライプだけ。

その間、アダムズは母を食べた大蛇に復讐すべく、仙女に助けを求める。

仙女はアダムズに、巨大なワシを召還した!

アダムズはワシとともに大蛇を殺した。チームワークの力!

参照元:Twitter早稲田大学図書館

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yamada

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