席を離された少年はがん闘病中
中国の小学校に通う11歳の少年が、教室の後ろでポツンと独りで座る光景がメディアで報じられ、今世界中で物議を醸している。
The teacher even refused to hand the kid a test. https://t.co/NcKcD45eoj
— Shanghaiist.com (@shanghaiist) 2018年11月27日
みんなと離れて教室の後ろに座るよう、少年に命じたのは教師である。
だが、少年は宿題を忘れたわけでも教師の言うことを聞かなかったわけでもない。
たったひとりで孤立して座らされている理由は「少年のがんが伝染するから」だと言うのだ。
差別的発言をした中国語教師
今年9月、少年はこの学校へ転入してきた。約1年前に非ホジキンリンパ腫と診断され、化学療法を続けてきたのだが、両親の近くで治療を受けられるようにと福建省から泉州市へ越してきたのだ。
治療経過は順調で、1年ぶりに通う学校を楽しみにしていたに違いない。
しかし、少年を待ち受けていたのは残酷な仕打ちだったのである。
中国語の授業を担当する教師は、他の生徒にがんが伝染することを告げ、少年の席をみんなから1m離したという。また、中間テストを1人だけ受けさせてもらえず、少年はその席で45分間ただただ待ち続けたというのだ。
中間テストを持って帰らなかったことを不審に思った父親が少年を問い詰め、今回の事件が明るみになった。少年は両親に心配をかけたくないと、胸の内にしまっていたようだ。
地元メディアによると問題の教師は解雇されたものの、教師としてあるまじき行為だと小学校に対し多くの非難の声が寄せられたという。
なによりもまず、学校側には生徒たちが病気について間違った認識をしないよう最善を尽くしてほしいと願うばかりだ。