【SFが現実に】お家でウェーターに!重度障害者が分身ロボットで接客するカフェ、東京にオープン

テクノロジー

2つ目の体で孤独を克服

ロボットやAIなどの技術革新によって、「機械に仕事を奪われるのでは?」といった心配を抱える人も少なくない。

だが、今回のニュースを見れば、テクノロジーの進化が「希望」として受け取ることができるかもしれない。

11月26日、東京都内に、介助が必要な重度の障害を持った人々が”分身ロボット“を遠隔で操り、ウェイターとして働くカフェ「分身ロボットカフェ・ドーン・バージョンβ」が期間限定でオープンした。

この試みを行っているのは、ロボット開発を専門とするオリィ研究所。カフェは公開実験イベントとして行われているというが、連日予約客で大賑わいとのことだ。

ここが開発した「オリヒメ-ディー」という遠隔操作ロボットは、重度障害者が遠隔で操作しており、接客や会話、料理を運ぶなどの仕事が行われている。

操縦する人をパイロットと呼び、岐阜県や島根県などから選ばれた男女5名が採用されている。時給1000円で求人を募ったところ、全国から30名が応募してきたという。

上の動画で紹介を行っているのは、世田谷区の自宅から分身を操作している村田望さん。難病を患っており介助が欠かせないというが、ロボットの体を借りることで、まるでそこに居るかのようにスピーチをし、器用に開幕のテープを切っている。

オリィ研究所のCEOの吉藤健太郎氏は、AFPの取材で、「なぜ体が一つなんだろう。二つあれば、入院中でも思い出を作り孤独を感じることもないのに」と、開発のきっかけを語った。

同社のサイトによると、吉藤氏は自宅療養による不登校を経験したことから、このロボットのアイデアが編み出されたという。

そこから福祉機器の開発を経て、「入院患者が当たり前の日常を取戻し、その孤独の解消を実現する」という思いから、2012年よりオリィ研究所は設立。テレワークによって障害を持つ同僚と力を合わせ、インターネット経由で操作できるロボットの開発が始まったという。

この実験イベントは、11月29日から6日間にわたって行われていた。2020年までにロボットの性能を進化させ、常設のカフェの開店を目指しているという。

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まるで2008年に放映されたアニメ「イヴの時間」を彷彿とさせる光景だが、それもそのはず、今回のイベントも監督の吉浦康裕氏の支援を受けて行われたものでもある。

まるでSFの世界が現実となったかのような出来事だが、この技術は、この先多くの人々の人生を変えていくに違いない。

 

参照元:Facebookオリィ研究所

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