今、日本は真冬だが世界的に見ると暖かい地域もあり、そこでサーファーたちは海に出て波乗りを楽しんでいる。
サーフィン…波に乗る快感はたまらない。だが大自然の洗礼は時に厳しく、時に人々に牙を剥くことがある。
海や山など、自然に触れるスポーツは常に命の危険と隣り合わせであることを忘れてはならない、と再認識させられる衝撃的な映像が話題になっている。
あわや死亡事故・・・
ポルトガルのリゾート地、ナザレにあるプライアドノルテビーチは20mを超えるビッグウェーブが盛んに発生する海岸として有名であり、この日もこの大波に挑戦するサーファーが大勢いた。
その1人がブラジル人のビッグウェーブサーファー、ティアゴ・ジャカレー氏(35)である。そしてこの日、ティアゴ氏にとって「史上最悪の日」になるのである。その様子を収めた映像がこちらだ。
ティアゴ氏を飲み込んだ圧倒的な高さの大波は、レスキューに駆けつける水上バイクも近づけないほどの勢力であった。
5回もの大波に飲み込まれてながらも無傷で生還
今回の転倒事故では約2分間の間に5回もの大波に飲み込まれながらも、ティアゴ氏は無傷だったという。
ティアゴ氏はこの事故をこう語っている。
「人生史上最悪の出来事だった。波に飲まれてる間は、全く息をすることができなかった。砂上にたどり着いた時は動くことさえ出来ないくらいに疲れきっていた。」
プロのライフガードとして、長年の経験も持つティアゴ氏。キャリアと実力があるサーファーでも波に飲まれてしまうと身動きすらとれずに溺れる可能性がある。
ティアゴ氏は同時に、
「助けてくれたセバスチャン・ステアドトナーとデイビット・ランガーには感謝しており、この日を忘れることはないだろう」
と語っている。このことから、救助隊の重要さが伺えるだろう。
ティアゴ氏はこの事故の約1週間後に自身のInstagramにてこの時の状況を「5つの爆弾だった」と振り返っている。
命の危険と隣り合わせであるスポーツはサーフィンだけではない。大自然の猛威は恐ろしいということを常に頭に入れ、盤石な救助体制を整えておこう。