歴史を冒涜するインスタグラマー
SNS上で少しでも目立とうと、迷惑行為をおこして投稿する輩が後を絶たない。中には逮捕者まで出ている事案もある。
今回もそんな迷惑インスタグラマーが事件を起こした。インド人とみられる男のグループが、インドの世界遺産の遺構を破壊したのだ。
事件が起きたのは、インド南部カルナータカ州にある「ハンピ」という都市遺跡。
ここは14世紀ごろに存在したヴィジャヤガル王国の王都で、秘境でありながら世界中から観光客が訪れるインド有数の観光地である。中でも、北東部にあるヴィッタラ寺院は最高傑作とも言われており、美しい礼拝堂と56本の石柱はひときわ目を引く。
しかし、その石柱が正体不明のインスタグラマーによって倒されてしまうという事件が起きた。
その一部始終がネット上にアップされると、瞬く間に拡散され大炎上。批判が殺到すると、アカウントの所有者はユーザーごと削除し行方をくらませた。
公開された現場の映像には、倒れた石柱が少なくとも7本映り込んでおり、地面にぶつかって上部のパーツが折れてしまっている。修復にはかなりの時間を要するに違いない。
これを受け、言うまでもなく行政は激怒。その後、カルナータカ州警察は映像から容疑者5名を特定し、間も無く逮捕される予定だと発表している。
またこの事件は、行政の適切な遺跡管理を求めるデモが地元市民から起きた直後のことだった。
インドには素晴らしい遺産が数多く残っている。こうした輩にまた荒らされないよう、厳しい処罰が下ることが望まれる。
参照元:Time of India、Youtube