極悪猫!セオちゃん
猫には、飼い主にネズミやスズメといった獲物を持ってくる「おみやげ」という習性がある。
自慢や子猫への餌付け、保存といった意味合いを持つそうだが、死骸をもってこられても飼い主にとっては困りものである。だって、私たち人間はそんなの食えないし・・・。
だが、今回の猫はもっと大変なものを持ってきてしまったようだ。それは、現金である。
問題の猫ちゃんは、イギリス・サフォーク州イプスウィッチで飼われている、セオ。
今年で8歳となる猫だそうだが、近所やおもちゃや食べ物を盗むという悪癖がついてしまっていたという。しかも、セオがどうやって盗んでいるかも一切不明。
そのため、飼い主のレイチェル・ドルエさんは、セオが盗んできてしまったものをSNS上にアップし、持ち主を探して返却を試みてきたという。
そんな中、飼い主が新しい家に引っ越した矢先に、セオは新たな事件を起こした。なんと近所にいた牛乳配達員から、現金の入った袋を盗んだのである。
中に入っていたのは、約3700円(25.70英ポンド)のお金と、住所が書かれていた書類。そこから難なく持ち主を見つけることができ、近所にお住いの男性のものだったことが判明した。
どうやら、牛乳配達員に渡そうとして目を離した隙にセオが盗んでしまったようだ。
その後、夫のポールさんと共に謝りに行き、「ワルすぎる猫を飼ってるんです・・・」と説明したそう。すると、持ち主の男性は微笑んで「よくあることですよ」と許してくれたとのこと。
ちなみに、こうした窃盗癖のある猫は世界中で少なくはないとのこと。なぜこのような行動にでるのだろうか?
猫の生態と行動について詳しいロジャー・テイバー博士は、英メディア”BBC”のニュースにてこのように説明していた。
「猫は時折、”トロフィー”としてゴミ箱から食べ物を漁って家に持って帰る習性があります。
人間の所有物を持って帰ることは、泥棒としか言いようがありません。
しかし、このような癖がついてしまうのは、母親から生きた獲物を狩るための方法を十分に教わっていなかったことが原因とみられます。
母親と子猫の間にきちんとした交流がないと、猫はモノに固執し、それらを持ち帰り続けるでしょう。」
少し心苦しいが、この悪癖が治らない限り、ドルエさんはセオを外に出さないようにした方がいいかもしれない。