時間差でやってくる衝撃波
爆発が起きると衝撃波によって物が吹っ飛ぶと言われているが、平和な国に生きていたら想像すらできないだろう。今回、それを物語るような衝撃的な映像が飛び込んできたので紹介しよう。
先日3月21日、中国江蘇省の化学工場にて爆発事故が起こった。
27日現在までに、死者78名、13名が重体、66名が重傷と報じられているほか、化学物質による空気汚染なども指摘されており、凄惨な状況が広がっている。
この爆発は数キロ離れた工場からも観測されたというが、その瞬間を捉えた映像が非常に衝撃的だとして話題になっている。
事故が起こったのは、塩城市にある天嘉宜化工の化学工場。地元紙によると、漏れだしていた天然ガスが引火し、ニトロベンゼン製造装置とメタノールの貯蔵タンクが爆発したことが原因とみられている。
上の動画は、爆発が起きた場所から5キロ離れた工場で撮影されたもの。かなり離れているにも関わらず、数秒遅れでやってきた激しい衝撃波が窓ガラスを粉々に。
逃げる作業員の悲鳴がその恐ろしさを物語っている。吹き飛んだガラスによって、工場の人々が怪我をしていないことを祈るばかりだ。
爆発事故といえば、2015年に起こった”天津浜海新区倉庫爆発事故”もまた記憶に新しい。このような爆発が頻発しては、現地の人々も安心することができないだろう。
当時イタリアを訪問中だった習近平国家主席もこれをさしてか、「最近、一部地域で重大事故が頻発している。各地の関連局は教訓を学び、潜在リスクの洗いだしを強化するなどして、再発をなんとしてでも防いで国民の命と財産を守るように」と語気を強めていた。