ウジ虫を飲んでガン治療?
3月21日に付けで発表された報道によると、今年3月、中国・陝西省にある病院に、肺がんを患ったとある女性患者が胸の痛みを訴えやってきた。
病院はすぐさま治療を行なったというが、手をつけたのは肺がんではない。胃に住み着いたウジ虫の除去であった。
この事件の始まりは、遡ること3年前の2016年。陝西省に住むリーという女性は、左肺がガンになっているとを診断された。以来、外科手術や放射線療法、化学療法、ターゲット療法など様々な処置を受け、最終的には寛解していたという。
しかし3月に入り、リーさんは再び胸の痛み、胃酸の逆流、胸焼けを訴え病院に受診。担当医だったワン氏は、当初ガンが転移したのではと考えたというが、ガンの状態は安定しており、悪化している様子でもなかった。
そこで内視鏡を使って食道と胃の検査を行ったところ、なんと、中にウジ虫が寄生していたのである。
しかも、体内にも関わらず元気に動いていたという。驚愕したワン医師がリーさんに理由を聞くと、「1ヶ月前にウジ虫の入ったボトルを飲んだ」と口にしたのだ。
リーさんはその前、友人から「ウジ虫を飲めばガンを食べてくれるらしい。」と聞いたそうで、そのアイデアをそのまま実行してしまったのだという。その後、駆虫薬を使ってウジ虫の駆除を行い、翌日には回復し帰宅したとのこと。
こうした驚くべき民間療法が広まる背景には、ガンへの恐怖だけでなく、病院への不信感がある。診察券を取った後にも待ち時間が長く、医療費は高額。入院しても、病床が足りないため追い出されることも少なくないという。こうしたことから、”自分で治そう”という価値観がうまれたとみられている。