娘といるだけで疑われるお父さんたち
娘と一緒に出かけるお父さんはよくいるものだが、若い少女と中年の男が歩いているというだけで、勝手に性犯罪に結びつける人も時折いる。これは、父親と家族の絆を壊すかもしれない大きな問題だ。
今回紹介する親子も、お父さんと娘さんが旅先でホテルに泊まろうとしたところ児童買春を疑われ警察に通報されてしまったのだ。
被害を受けたのは、イギリス・リンカンシャー在住のジョン・コープランドさん(58)。彼はこの日、ノッティンガムを仕事で訪れていたと言うが、13歳の娘であるジェシカさんがついてきていたという。
昼間は二人でショッピングなどを楽しんでいたというが、ホテルに着いた途端に思わぬ展開が。
ノッティンガム市内にあるホテル”ジュリーズ・イン”にチェックインしたところ、なぜか免許証の提示を求められた上、部屋にいきなり警察がやってきたのである。
警察が突きつけた罪状は、なんと児童買春。顔が似ていないからといって、ホテルのスタッフが勝手に通報していたのである。
ジェシカさんはタイ人とのハーフだが、コープランドさんが3歳の頃から親権をもっており、法的にも養父として認められている。だが、四人の捜査官から尋問を受けている間、コープランドさんもジェシカさんもひどく恥ずかしい思いをしたという。
二人はその日のうちに別のホテルへうつり、ことなきを得たと言うが、「非常に不快な気分になった」と語る。
また、2014年にも同様の勘違いが起きており、ジェシカさんに性的暴行を与えていると誤った告発をされる被害を受けていた。
これに関し、警察は「到着した時、ジェシカさんが安全であるとすぐにわかりました。我々は児童福祉を第一に考え、これからも市民の通報にはしっかりと対応していきます」という声明を発表し、それ以上のコメントは差し控えていた。
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日本でも先日、エッセイストの犬山紙子氏の夫・劔樹人氏が娘と新幹線に乗っていたところ、誘拐と勘違いされ通報されてしまうという出来事があった。
これは、”男性だけの育児に対する強い偏見”を感じさせる酷い出来事である。にもかかわらず、犬山氏と劔氏は「責めることはできない。」と、複雑な心境を抑え、通報者を擁護する姿勢を取っていた。
通報された側としてはとにかく屈辱的ではあるが、こうした市民の目があってこそ、救われている命もあると考えると、一方的に否定することはできない。
みなさんは今回の出来事について、どのようにお考えだろうか?