あわやゾウに押し潰されそうに…
10月29日午後4時ごろ、タイにあるカオヤイ国立公園でこのような映像が撮影された。
デュエーという名の35歳の雄ゾウは、車に体を擦り付けていたかと思いきや、次の瞬間に車をまたいで覆いかぶさった。このまま全体重をかけていたら車は押し潰されていたかもしれないが、撮影者の声に反応したのか、デュエーは立ちあがり車は難を逃れることができたようだ。
車両にヘコみなどは見られるものの、20代の運転手に怪我はなかったと報告された。
観光客のマナー違反に対する戒めか
いつもは観光客をフレンドリーに迎え、車や人を傷つけることなどないというゾウたちだが、今回の事件が起きた背景には観光客のマナー違反が関係しているのではないかと公園を管理するサリンパワン氏は話している。
そのため、公園で野生のゾウに遭遇した時には以下のことを守って欲しいと注意喚起を促している。
・ゾウと遭遇したら30メートル以上の距離を保つこと
・フラッシュ撮影の禁止
・クラクションなど大きな音を鳴らさない
・いつでも逃げれるようエンジンをオフにしない
・写真撮影のために車外へ出ない
・夜間ゾウに遭遇した時はヘッドライトをオフにする
これらの他にも合計10のルールを掲げており、野生のゾウを保護するためにも人間側が守るべきルールを徹底しようという構えだ。今回の出来事はマナーを守らない観光客に対する戒めだったのかもしれない。今後、人間と野生動物が共存できる社会を作っていくためにも、一人でも多くの人に知ってもらうことが大切になるだろう。