世にも珍しい茶色いパンダ
2009年11月、中国陝西省にある秦嶺山脈の自然保護区で生後2ヶ月のパンダが保護された。そのパンダの外見は、私たちが想像するパンダの姿とは少し異なり、その後も度々話題になっていたため覚えている方もいるかもしれない。
陝西野生動物研究センターで飼育され、現在10歳になった『七仔(チーザイ)』の姿がコチラである。
Despite, or maybe because, of his unique color, the world's only captive brown giant panda, Qizai, is adopted! https://t.co/ocwsxiwnhX pic.twitter.com/qQnrJMQ54z
— Xinhua Culture&Travel (@XinhuaTravel) 2019年11月21日
保護された当時と変わらず、茶色と白色の毛に覆われている。ごく稀ではあるものの、これまでにこの茶色いパンダは野生では確認されているという。だが、チーザイは現在飼育下に置かれているなかで確認されている、世界で唯一の茶色いパンダなのだ。
アメリカの非営利団体と養子縁組
そんなチーザイが、20日アメリカの非営利団体「パンダ・インターナショナル」と養子縁組になった。
これまでにも研究センターと同団体はパンダの保護研究事業に力を入れており良好な関係を築いてきたというが、同団体から様々な物品や資金援助を受け、感謝の意を込めてチーザイと養子縁組になる権利を授与する運びになったようだ。
もちろんチーザイはこれまで同様、中国の研究センターで生活するのだが、同団体は中国の研究センターを訪れ、定期的にチーザイの健康状態や情報のアップデートをチェックできる権限を得ることができるようになったという。
辛い過去を乗り越え元気に成長
外見のせいからか母親には捨てられ、他の動物からもイジメられてきたチーザイだが、その温厚な性格から、現在は仲間や飼育員たちとも仲良く生活を送っているようだ。
研究センターと同団体は、今回の養子縁組でジャイアントパンダをより多くの海外組織に知ってもらい、保護活動や繁殖事業への協力を得られることを願っているという。