酔っ払いアライグマ、駆除されてしまう
ホリデイシーズンとなり、ヨーロッパのクリスマスマーケットではお酒を飲む人が増え始める。それゆえに、野生動物が捨てられた紙コップなどからアルコールを摂取してしまうことが増えるらしい。
ドイツ中部にあるエアフルトでも同様の出来事があった。飲んでしまったのは、野生のアライグマ。
12月初頭、アライグマが街中で寝っ転がっているのが発見され、地元住民の間で密かに話題となっていた。
千鳥足状態でポテポテ歩くアライグマ。12月7日、市内中心部にあるマーケット周辺にて撮影された。
人間に警戒心すら見せることなく、よたよたと歩いていく。なんとも可愛らしい毛玉に、周辺の人たちはスマホを向けている。
どうやら、近くでグリューワインが販売されていたようで、ゴミ箱に捨てられていた容器を舐めてしまったせいで酔っ払ってしまったらしい。
出入り口の階段付近にへたりこむと、セキュリティが警察に通報し無事捕獲された。警察は地元メディア「DW.com」の取材に対し、「明らかに酔っ払っていました。ですが、アルコール検査は実施していません」と冗談混じりに明かした。
しかし、アライグマには悲しい未来が待っていた。警察はその後、放したわけではなく、駆除業者に引き渡したのである。
報道によると、地元の保護施設は犬や猫といったペットしか保護できないとのこと。これは、民間人が怪我をするリスクがあることや、狂犬病の媒介になる可能性があるからだ。
これには多くのネットユーザーが激怒。「なぜこんな冷酷なことができるんだ」「関わった奴はクビにしろ」といったコメントが殺到する事態となった。一方で、「アルコールは動物にとって毒だ。いずれ命を落としていたかもしれない」という冷静なコメントもあった。
悲しいことではあるが、市のルール上やむを得ない対応だったのだろう。
参照元:Daily Star、Youtube