スフィンクスってこんな猫
ロシアのエカテリンブルク中心部に住む若手タトゥーアーティストは「アレクサンドル(Aleksandr,)」として知られ、自身の体にも無数のタトゥーが彫られている。そんな彼が飼っているペットが無毛の猫といわれるスフィンクス「デーモン」だ。
スフィンクスは全く無毛というわけではないがヒゲはない。そしてこんなワイルドそうな外見だが実は人懐っこく明るい性格で初心者にも飼いやすいペットなのだ。ブリーダーからの購入が一般的な入手ルートとなっており、その分価格も他の猫よりはちょっとお高めの猫ちゃんなのだ。
ペットのスフィンクスにギャングの証のタトゥーを彫り続ける飼い主!
そんなペットの体に針を入れたのが飼い主アレクサンドルだ。ただでさえ無毛で傷つきやすそうな体なのにその体に麻酔をし、針とインクでまさかのタトゥーを入れたのである。実はこれが初めてのタトゥーではない。「刑務所のタワー」「カード」「タバコ」とすでに3つのタトゥーがデーモンには彫られているのである。そして今回4つ目となる「女性」のタトゥーが彫られたのだ。この絵柄はロシアギャングのなかでも人気の高いもので犯罪の重さや服役した長さなどによって入れている人も多いのだという。
「もちろんデーモンが希望してやったわけじゃないんだから哀れみは感じるよ。でもデーモンは違う肌質をしているからタトゥーも違うように現れるんだ!タトゥーはデーモンにとって悪いものじゃなければいいんだけど。これが4つ目のタトゥーでいつも麻酔から早く覚めて大丈夫そうにみえるよ。」
ロシアでは以前も別アーティストがスフィンクスにタトゥーを入れていた!
このアーティストはなんと自分とおそろいのタトゥーをペットに彫ったのである。首元にネックレスを施したかのようなデザインだが飼い主の自己満足と思うのは私だけではないはずだ。
もちろん動物愛護団体を筆頭に飼い主は猛バッシング!
動物リハビリセンター長のエリザベス(Elizabeth Skorynin )さんはアレクサンドルを猛烈に批判している。
「スフィンクスは非常に繊細な肌の持ち主でちょっとした刺激でも痛みを感じます。また言うまでもなく麻酔はスフィンクスにとって危険でその後の生存率は50%というデータから麻酔をするということ事態を私たちは虐待と捉えています。」
これに対しアレクサンドルもこう言い返す。
「猫にタトゥーをすることは昔は農民たちにとって普通のことだったんだ。それを今になって批判される理由なんてどこにもないね。」
もちろんこの動物タトゥー問題に対して非難したのは愛護団体だけではない。Facebook上では多数の反対意見が投稿され炎上してしまったのだ。こうなる結果はわかっていたはずなのに画像を投稿したのはやはりアーティストとしての作品の完成度を他人にみてもらいたかったのだろうか。ペットも生き物。飼い主の意思でタトゥーを彫るというのはさすがにやり過ぎだと思うのである。