人気ブロガーの誕生日パーティーで起きた悲劇
2月28日、ロシアのモスクワにて人気ブロガー、エカテリーナ・ディデンコさんの29歳の誕生日パーティーが開催されていた。
160万人のフォロワーがいるインスタグラムでは家庭用医薬品の安全な取り扱い方などを発信していたエカテリーナさん。この日は大勢の友人を招待し、約25キロものドライアイスをプールに投入する動画を撮影していたという。
彼女の狙いはドライアイスから発生する煙が付近を覆う、いわゆるインスタ映えを意識したものだったようだが、これがとんだ悲劇を招いてしまう事となったのだ。
大量のドライアイスをプールに投入したことでプール周囲には二酸化炭素が充満し、二酸化炭素中毒や呼吸困難、そして化学熱傷などにより7名の負傷者、そして3名の死者が出てしまったのである。
死者の内訳は、25歳の友人2人とエカテリーナさんの夫ヴァレンディノさん(32)だった。事故当時、死亡した3名はプールの中にいたと報道されている。
ドライアイスへの無知が招いた悲劇か
二児の母親であるエカテリーナさんは、2人の友人、そして最愛の夫を失った悲しみに打ちひしがれている。誰もがこの出来事が夢であってほしいと願うが、突然父親を失った子供たちのショックも計り知れないだろう。
ドライアイスは二酸化炭素を凍結させたものであり、それを大量にプールに投入し密室の空間に蒸気が放出されると、二酸化炭素中毒を引き起こす可能性が高いことは容易に推測できると専門家は話している。だが、このドライアイスが通常のものなのか、もしくは中毒性を悪化させる何か別の物質が入っていたのか疑問を呈しており、今後調査されることとなるだろう。
薬剤師の資格を持つエカテリーナさんだからこそドライアイスの取り扱い方法は熟知しているはずだが、自身のパーティーを盛り上げるために判断を間違えてしまったのか…。
ロシアの調査委員会は、今回の事件において過失が死を招いたものだという見方をしており、現在入院中の参加者らの回復を待ってさらなる聞き取りをすることで事件の真相が明らかになるだろう。