なぜ気づかなかった!?
新型肺炎の影響で、米イリノイ州シカゴの刑務所でも、すべての受刑者にマスクの着用が義務付けられている。
そのせいか、新たなスタイルの脱走事件が起きてしまったようだ。
問題となったのは、クエンティン・ヘンダーソン(28)。彼は麻薬犯罪で有罪判決となり、クック郡刑務所に収監されていた。
だが、1000ドルの謝礼を貰うかわりに、ヘンダーソンは同じ受刑者であるジャケス・スコット(21)を代わりに出所させることを約束したという。
スコットは当時、5万ドルの保釈金を支払うことで、条件付きの釈放が予定されていたというが、それを待たずにすぐに刑務所から出ようとしていた。
その方法はシンプルで、なんと、スコットはヘンダーソンから個人情報を受け取り、マスクをして刑務所を出るだけ。
当時すべての受刑者がマスクをつけていたせいで、刑務官はスコットの顔を判別できず、あっさりと脱獄を許してしまったのである。
これについて、クック郡保安事務所はこのような声明を発表している。
「21歳のスコットはマスクをし、氏名と個人情報を利用してヘンダーソンになりすましました。
刑務所のスタッフは、釈放の際に情報を聞いた時、一部に矛盾が生じているのに気づきました。
現在内部調査が実施されており、スコットの捜索も行なっております。警官への暴行、薬物所持、不法侵入などの犯罪歴があるスコットは、武器の違法使用で有罪判決を受け、5万ドル(約540万円)の保釈金の支払いを条件に、電子タグによる監視が条件の保釈が決まっていました。
現在、新型コロナウイルスのパンデミックの中で逃走を続けています。」
この脱走に協力したヘンダーソンは、釈放が取り消され現在も拘留されている。さらに、この罪状によって新たに保釈金2万5千ドルが設定された。
現在、スコット本人は逃走を続けており、地元警察が行方を追っている。
1000ドルがヘンダーソンに支払われる日はあるのだろうか・・・?クック郡刑務所はとんでもない大失態をおかしてしまったようだ。