城の周りには狼の住む森が・・・
ドイツで続くロックダウンの影響で、海外からきた楽団のみなさんが恐ろしい目に遭っているらしい。
軟禁状態にあるのは、今年3月10日にドイツ・ラインスベルクを訪れたボリビアの楽団。
当初の予定では、楽団の滞在期間はわずか2週間だったというが・・・間も無く、ドイツ国内で1000人以上の集会が禁止された。
オーケストラは中止となり帰国しようとしたというが、乗り継ぎで使うペルーの旅客機の着陸許可が出なくなってしまったのだ。追い討ちをかけるように、その後すぐにドイツ国内のロックダウンが始まってしまい、2ヶ月以上も滞在せざるを得なくなってしまった。
そのせいで、楽団はコロナとはまた別の恐怖に苛まれた。なぜなら、滞在中のホテルというのが地元で有数の呪われた城だったからだ・・・。その名も、ラインスベルク城。
その城は、16世紀のプロイセン国王、フリードリヒ2世が住んでいた場所として知られており、ドイツ有数の観光地であるほか、宮殿内にはゲストハウスが設置されている。
フリードリヒ2世は音楽をこよなく愛していたことでも有名なので、「彼らの音楽を気に入ったフリードリヒ2世が帰したくなかったのでは?」という噂もでている。
楽団の一人はBBCの取材で、「仲間の間では、フリードリヒ2世の幽霊が私たちを追いかけてくるんじゃないかと冗談をとばしていますが、まるで本当に幽霊がいるんじゃないかと思ってしまいます。普段は幽霊なんて信じないのに」と語っている。
また、他のメンバーは外を散策中、野生の狼に遭遇したと明かす。狼たちは3匹でじゃれあっていただけで襲われたことはなかったというものの、非常に驚いて固まってしまったという。
地元のドイツ人ミュージシャンの助けがあったというが、食費や宿泊費などの費用がかさんでいくことが心配のタネだという。
とはいいつつ、別のメンバーの一人は「おとぎ話のような土地にいる感覚です。ドイツのお城でお姫様みたいに暮らしてるんだから、文句を言うのをやめろというメッセージがフェイスブックにたくさん届いています」と明かしていた。
居心地は悪くはないようだが、家に帰れないという不安は大きいことだろう。密室ミステリーのようなフィクションに使えそうな出来事であった。
6月上旬にスペインのマドリード経由での帰国を計画しているというが、ボリビアの楽団がどうなったかまだ続報はでていない。
参照元:Press from、Youtube