母親が子供に仕掛ける悪質なイタズラ
今、何かと話題のTikTokだが、”あるイタズラ動画”が流行っているという。
7月下旬頃からトレンドとなっているのは、母親が障害者やダウン症の赤ちゃん、またはおかしな風貌の人の写真を子供に見せ、そのリアクションを楽しむというあまりに下劣なものだ。
そんなトレンドに心を痛めた女性、リジー・ベラスケスさん(31)がついに声を上げた。
Please help spread the word! @tiktok_us #facetimeprank pic.twitter.com/D7Q6z3a0sw
— Lizzie Velasquez (@littlelizziev) August 9, 2020
声を上げる数日前にリジーさんが目にしたのは、「これがあなたの新しい先生よ」とリジーさんの写真を子供に見せ怖がる様子が撮影されたものだった。これがトレンドになった時、いつかは自分の写真が使われることは予期していたというものの、実際にそれを目にした日は眠ることもできなかったというが当然のことだろう。
人に優しくすることは家庭から始まる
生まれつきマルファノイド・早老性・リポジストロフィー症候群という難病を抱えているリジーさんは、筋力や脂肪がつかず体重は30キロ未満。その容姿のため幼い頃からいじめを受け「世界一醜い女性」と呼ばれたりもしたものの、現在はその辛い経験などを生かし講演や啓蒙活動などを積極的におこなっている。
あまりに心ない今回のイタズラ動画にリジーさんはこう意見を述べている。
人と外見が違う人の写真を子供に見せ怖がらせるなんて下劣な行為です。外見が違う人を見て怖がらせることを大丈夫だと思わせるようなことはしないでください。私たちはみな人間で感情を持っています。子供たちが他人に共感し親切心を育むことは家庭から始まることなのです。勝手に写真を使われた障害者や赤ちゃんには声を上げるプラットフォームがないので私が声を上げます。他人に優しくすることを教えてあげてください。
彼女の投稿には65万以上のいいねがつき、「声を上げてくれてありがとう」「人を傷つけるアプリなんていらない」「子供には絶対に他人をいじめないように教えます」「親がそんなことをするなんて信じられないけれど現実はなんて悲しいの」「無責任な親たちは自分の行いを恥じるべき」とリジーさんの勇気ある投稿を応援するメッセージが溢れることとなった。
このリジーさんの声がさらに広まり、幼い頃から他人に優しくできる世の中になってほしいものだ。