レフェリーが選手の首を締めた理由
5月19日、キルギス共和国で開催されていた世界エルタイマッシュ連盟(WEF)の総合格闘技の試合で、こんな一幕があったという。
この日、第一ラウンドで早々にナルマトフ選手は相手のサイダクバロフ選手に対しギロチンチョークを決めた。身動きが取れずあまりの苦しさに、サイダクバロフ選手はナルマトフ選手の腕を叩き「ギブアップ」を表明するも技を外す気配はまったくない。
「このままでは危険だ」そう判断したのは、この様子を間近でみていたレフェリーだった。
Por que amigo, por que? Solta, ya ganaste #WEFSelection35 pic.twitter.com/zKOPSB8fkn
— Barrele la pierna (@Barrelelapierna) May 19, 2021
腕を叩いても身体を引き離そうとしても技を外さないナルマトフ選手に対し、なんと首を絞めるという驚きの行為にでたのだ。
ルールを無視した選手に批判殺到
それによりハッと我に返ったのか、ナルマトフ選手はようやく技を外し立ち上がる。この一戦でペナルティーを課されることなく勝利をおさめたものの、今回の出来事に対しファンやコメンテーターからは「腕を叩かれてもレフェリーが引き離そうとしても攻撃をやめなかった。こうやって人が殺されるのでは…」と、批判意見が相次ぐこととなった。
相手の身体や床を数回叩く”タップアウト”は、選手自らの意思で敗北を認める行為であり、当然ながら選手たちは知っているはずだ。それにもかかわらずルールを無視したナルマトフ選手が責められるのは致し方ないが、一方で英断を下したレフェリーには称賛の声が寄せられている。