偽サイトに元夫の殺害を依頼
11月12日、米ミシガン州在住の女ウェンディ・リン・ウェイン(52)が殺人教唆とコンピューター犯罪の罪で有罪判決を受け、最高9年の懲役刑に直面する可能性があると報じられた。
殺人教唆とコンピューター犯罪とは…、彼女は一体どんな罪を犯したというのだろうか。
Michigan woman admits using 'https://t.co/noZE3Nsb15' to try to kill ex https://t.co/yRReXmoW51 pic.twitter.com/uR9hURjexQ
— New York Post (@nypost) November 23, 2021
2020年春、元夫に強い殺意を抱いていたというウェインは、殺害をプロに依頼しようとヒットマン代行サービスの利用を考えた。ネット上で検索すると『RentAHitman.com』が見つかり、早速サービスリクエストフォームに詳細を記入したという。
しかし、このウェブサイトは偽ヒットマンサイトだったというのである。
そのため、ウェインのリクエストを確認した同サイトの所有者は「元夫の殺害依頼をしてきた女がいる」とすぐさま警察に通報。そして同年7月、ウェインはヒットマンに扮した警察に駐車場で5000ドル(約58万円)と交通費を手渡すと、その場で逮捕されることとなったのだ。
なぜいまだに騙される人がいるのか…
実は、同サイトはカリフォルニア在住の男性ボブ・イネスさんが16年前に立ち上げたセキュリティーテストサイトだという。サイト内では「HIPPA(ヒットマン情報保護法)を100%遵守しながら、お客様のデリケートな問題をしっかりと解決します」とそれらしく謳っているものの、ヒットマン情報保護法なんていうものは当然ながら存在しない。この場合のHIPPAは、医療保険相互運用性と説明責任法にかけたダジャレのようだ。
しかしながら、ウェインはこのサイトをヒットマン代行サービスだとすっかり信用してしまい、元夫の殺害依頼をしたことで逮捕されてしまったのである。
これまでに同サイトには700人ほどから連絡があり、そのうち400人は実際にフォームに氏名や住所などを記入したという。今回のように警察に通報したことで未遂に終わった案件も多数あるとのことだが、警察はいまだにこのようなサイトを信じて殺害依頼をする人がいることに驚きを隠せないようだ。
普通ならばこんなサイトがネット上にあるわけないと気付くのだろうが、殺害依頼をしようとしている人たちはその時点ですでに冷静な判断ができなくなっているのだろう。ウェインは来年1月13日に求刑が言い渡されることとなる。
参照元:New York Post、Twitter