スーパーマーケットで心肺停止したお客を店員が救命!
イギリスのスーパーマーケット店員が店で倒れた客の心肺蘇生を23分間続け、彼の命を救った。
その救命のカギは、ビージーズの名曲「Stayin’Alive」にあった、と3月8日付けのマンチェスター・イブニング・ニュースが報じている。
サウス・ヨークシャー州ロッシントンにあるスーパーマーケット ”アズダ” 店員のゲイル・トムリンソンさん(38歳)は、レジカウンターのそばで心肺停止状態で倒れたナイジェル・グロナウスさん(54歳)に気付くや否や、救命のために駆け寄った。
ほどなくグロナスさんの呼吸が止まり、反応がなくなった。トムリンソンさんは急いで救急車を呼んだ。
救急隊はトムリンソンさんに、AEDの使用と心臓マッサージの開始を電話で指示したそうだ。
私は応急処置の訓練を受けたことはありませんでした。でも、看護師だった亡き母から色々な事を教わっていました。
とトムリンソンさんは語る。
心臓マッサージは「Stayin’Alive」のリズムで行うと良いことも聞いていました。ええ、23分間ずっと頭の中その曲を流していました。
グロナウスさんは見事蘇生し病院に搬送、その後無事退院した。
彼女は私の人生を救ってくれました。感謝してもしきれないほどです。彼女は救急隊が到着する前に、私の命を救うために飛び込んできて、やるべきことをやってくれました。
心臓マッサージに適したリズム
心臓マッサージについて、「1分間に100~120回のペースで胸を圧迫する」ことを英国蘇生評議会は推奨している。BBCによると、ビージーズのこの曲は1分間に103回の拍動があり、正しいリズムを保つための有効な目安になるそうだ。
この名曲「Stayin’Alive」は、バリー、モーリス、ロビンのギブ三兄弟によって結成された男性ボーカルグループ”ビージーズ”によるもの。
1978年に大ヒットした映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のオープニング曲で、ジョン・トラボルタの踊るシーンは多くの人の記憶に残っており、全世界で4,000万枚以上のセールスを記録している。
レジ係の女性の勇敢な行動、亡き母の貴重な教え、そして世界的大ヒット曲を生んだ三兄弟、三つの要素が見事に合わさって貴重な一人の命を救った。
写真の女性、ゲイル・トムリンソンさんの控えめだが誇らしげな笑顔が印象的だ。亡きお母さんも誇らしく思っていることだろう。