3月初旬「7News Australia」など複数のメディアで報じられた映像に、非難の嵐が巻き起こっている。
その映像は、生後11か月の赤ちゃんが電子タバコを吸わされ、その後ろで女性たちが笑っているという恐ろしいものだ。
※不快な内容が含まれてるため、閲覧にはご注意ください※
この赤ちゃんは生後11ヶ月の男の子。後ろで笑っているのがオーストラリア・ニューサウスウェールズ州ケンプシー出身の母親で、電子タバコを吸わせているのは母親の姉妹だそうである。映像の後半、赤ちゃんは“試してみたい?”と言われ、電子タバコを手に持たされ煙を口に入れるが、咳き込んでいる様子も映し出されている。
この痛ましい映像は、メディアやSNSで拡散されオーストラリア中で非難の嵐を巻き起こした。
「うんざりする。信じられない」」「こんな母親がいるなんて衝撃だ」「早くこの母親を赤ちゃんから引き離せ!」「気分が悪くなった」等々。
さらに地元ニューサウスウェールズ州警察は「福祉への懸念の報告」を受けたとして、3月1日に警官がこの家族の家へ訪問したことを明らかにしている。しかし、当の本人たちは家にはいなかったという。
現在のところ、「警察は子供の家族と話をしており、医療専門家や他の政府機関からのアドバイスに従うようにと言っている。」と警察は声明で述べているにとどまっている。
地元ニューサウスウェールズ州野党党首のクリス・ミンズ氏は、事件を受けてより厳しい法律を施行することに前向きであることを表明し、こう述べている。
「必要に応じて法改正を検討します。これは忌まわしく、あってはならないことです」
法律の問題でもないとも思うが・・・。日本でも、電子タバコについては、タバコ葉を使用していないことから「たばこ類似製品」とされていて法的規制の対象にはなっていない。ただ、海外ではニコチンが含有されている電子タバコもあり、体に全くの無害であるという科学的エビデンスもないのが現状である。
しかし、害が少ないからと言って生後11ヶ月の赤ちゃんに吸わせていい、というものでもあるまい。何らかの公的機関の対応も今後は必要となってくるかもしれない。
なお現地オーストラリアの小児科医は、子供が電子タバコからの煙を摂取したと思われる場合は保護者が毒物ホットラインや緊急治療室などから医学的アドバイスを求めることを勧めている。