病気療養で15年間欠勤している男性が昇給がなかったことを不服として勤務先を提訴!!

カルチャー

昇給がない!と異議申し立てした休職社員

2008年から15年間にわたり病気療養中で、その間一度たりとも勤務していないイギリス在住のとある男性が雇用主(英国IBM社)を訴えて世界的に話題となっている。その訴えの内容は『ここ数年間インフレであるにも関わらず、給料が上がっていない事への異議』だという。

訴えの主はイアン・クリフォード氏。彼はハイテク大手のIBMに勤務していた。しかし、2008年9月に病気休暇に入りそれから15年間もの長い間、病気で休んでいる。LinkedInのプロフィールによると、2013年からは「医学的に引退」していると記載されている。

彼は2008年9月から病気休暇に入り、2013年に過去5年間昇給がないことを不満として苦情を申し立てていた。その際には、IBMとクリフォード氏は彼を会社の“障害者プラン”に加入させるという妥協の合意に至っていたという。それ以来、現在まで彼は『働く義務のない』従業員であり続けていた。

この合意では彼の2008年以前の収入の4分の3を得る権利があり、年間54,028ポンド(約935万円!)を受け取り、かつ65歳までそれを続けることが出来る内容だった。

雇用主IBMを提訴するも・・

それでもなお、クリフォード氏は合意に至った2013年から現在までの約10年間、昇給がないことに納得がいかなかった。そして雇用主を訴えたという。
具体的には2022年2月、IBMを“障害者差別”として雇用法廷に持ち込んだ。

2013年以降、昇給がないという不利な扱いを受けているとし、この間の高水準のインフレにより「支給額はすぐに枯渇する」と訴えているという。

しかし、クリフォード氏のこの雇用裁判はあっさりと棄却された。雇用裁判官のポール・ハウスゴ氏は、この裁判の判決文の中でこう述べている。

“クリフォード氏はすでに有利な扱いを受けていて、非常に大きな利益を得ている”
“現役の社員は昇給するが非活動的な社員は昇給しない、というのは障害云々とは別で当たり前のことだ “

常識のある判断でなによりであった。なお、彼はTelegraph紙のインタビューに応えてこう語っている。

“私は化学療法を受けており、何年も前から極端に体調が悪いのです”
“人々は私を欲張りだと思うだろうが、結局のところ、それは私がこの仕事で得た利益なのです。”

参照元:LadbibleYoutube

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ひろしげ

海外渡航経験はハワイ、イギリス、ニュージーランド。大陸に憧れと恐れを抱く典型的島国の人です。趣味は大仏巡り。牛久大仏を擁する茨城県が魅力度ランキング最下位というのは納得できない。

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