今月初め、オーストラリアのスーパーマーケット内で発生した乱闘事件の映像が話題である。スーパーマーケットの会計のそばで2人の女性が殴り合いを始め、その小競合いが大乱闘へ発展した。殴り合いの理由は定かではない。
その際に周りの買い物客が撮影していた映像には、「ちょっと抱いてて!」と見物人に赤ちゃんを手渡し闘いへ乱入する勇ましい母親が写っていたのである。
この騒動はオーストラリア東南部のニューサウスウェールズ州タムワースで起こったという。
6月1日の午後5時頃、スーパーマーケット“ウールワース”のイーストポイントタムワース店で2人の女性が会計の近くで殴り合いを始めた。
ローストチキンの袋を持った1人の客が「やめろ、やめろ、やめろ」と2人を引き離そうとしている様子が見える。しかし、騒ぎは2人だけの間では収まらず、男性も乱入、さらに2人目の男性も入り込んで突き飛ばし合いが始まってしまう。
周りの心配した客が止めるよう叫ぶものの、止めようとした客も巻き込んで店内大乱闘へ発展してしまった。
そんな中、一人の母親が横手から登場する。彼女は傍らの買い物客男性の一人に赤ん坊を手渡し、勇躍して乱闘へ参入したのである。止めに入ったのでは?とも見えるが、その後の映像では女性を殴りつけている所も写っていて、ガッツリと乱闘の中心人物となっている模様である。
ドリンクの棚が倒され、スプライトのボトルが床に散乱した後、乱闘は警備員に止められた。映像後半には、「やつから離れろ、馬鹿野郎」「俺たちには子供がいるんだ、クソッタレ」と叫ぶ声が聞こえている。
全豪でスーパーマーケットを展開しているウールワース(Woolworths) 社の広報は、「このレベルの暴力が店舗内で起こったのは前例がない」「私たちのコミュニティのどこにも、このような暴力の場所はありません」と述べている。
この乱闘事件についての詳細はまだ明らかにはなっておらず、地元警察は情報提供を呼び掛けているという。
「母は強し」という言葉とは、少々趣の異なる今回の事件。親であるならば、まず赤ちゃんの安全を守ることを第一として頂きたいものである。