聖水ではなくエアコンの結露水だった
インド北部、ヴリンダーヴァン市にあるシュリ・バンケ・ビハーリー寺院では象の彫刻から滴り落ちる水をクリシュナ神の足から出る聖水だと信じる人たちが連日のように並んでいる映像が捉えられていた。信仰の深い人はその水を頭にかけたり飲んだりすることを目的に寺院を訪れていたというのだが、この映像がSNSで拡散されるとある事実が明らかになった。
それは、この水は寺院にあるエアコンから出る結露水であったというものだ。
人々が聖水だと信じていたものはなんとただの水だったのである。いや、ただの水ならまだ良いのだが、専門家によると、エアコンユニットには深刻な健康問題を引き起こす可能性のある様々な種類のバクテリアが繁殖しているといい、この結露水を飲むことは人体へも影響を及ぼすこともあるだろう。
動画の拡散を受けて、寺院側は「人々の神への信仰を尊重しますが、彼らに真実を告げる必要があります。彼らが『チャラン・アムリット』だと信じている水は、実際にはただのエアコンの水です。本当の『チャラン・アムリット』には、トゥルシー(ホーリーバジル)やバラの花びらのような成分が含まれています。」と声明を発表し、水を飲まないよう警告した。
今回の報道では、信者の揺るぎない信仰を称賛する人がいる一方で、エアコンの結露を聖水と区別することができない信者を揶揄する声が上がっているが、多くの信者は誠実さに欠けている寺院に対して失望してしまったようだ。