突然、警官らに拘束された16才少年
10月20日午後7時過ぎ、米メリーランド州ボルチモア郡にあるケンウッド・ハイスクールは物々しい雰囲気に包まれていた。8台のパトカーがやって来たかと思うと、警官らが銃を構えて地面に伏せるように指示し、一人の少年を拘束したという。一体何があったというのだろうか。
Does this crumpled bag of chips look like a gun to you?@RebeccaPryorTV has the story of how an AI gun detection device made a mistake on Monday, leading a student be handcuffed outside his Baltimore County school.https://t.co/KdJaF2jx68 pic.twitter.com/va2EtEqmx4
— FOX Baltimore (@FOXBaltimore) October 22, 2025
この日、クラブの練習を終えたタキ・アレンさん(16)は、スナック菓子”ドリトス”を食べながら送迎を待っていた。食べ終えたドリトスの袋を丸め、友人と話していたところ、突然武器を持った警官らの怒鳴る声が聞こえてきたという。何が起きたのかわからないまま両手を挙げていたアレンさんだが、なんと警官はアレンさんを手錠で拘束して「銃を持っているか」と尋ね、さらに身体検査をおこなったのである。
ドリトスの袋を銃とAIが誤認
身体検査の結果、アレンさんは銃など持っておらずドリトスの袋だけが見つかった。当局は、学校の監視カメラ映像を分析する人工知能が、アレンさんが持っていたドリトスの袋を銃と誤認し警察に通報したと述べている。
警官は「君が食べていたドリトスを銃と誤認したようだ」と話し、今回の件において「AIは最善策ではない」と述べたというが、アレンさんにとってはたまったものではない。10月20日の事件以来、アレンさんは学校で常に緊張した状態が続いていると語る。
外に出るのは安全だとは思えない。特にポテトチップスを食べたり飲み物を飲んだりするのは。迎えが来るまでずっと校舎内にいるんだ。
練習後には監視カメラを避けるため校舎内で待機しているという。
今回の件は、学校や法執行機関で広く使用されているAI検知システムによるものだったというが、地区教育長は記者会見で「今回のケースではプログラムは想定通りに機能した」と述べている。これに対し、アレンさんは「チップスの袋と銃が誤認されるべきではない」と話す。ネットユーザーやメディアの間でも物議を醸す事案となっており、今後の対応が注目されることだろう。
参照元:X、New York Post








