【女性差別問題】「料理は女の役目?」ある番組に名指しで抗議した女子高生の投書が話題に!

カルチャー

「料理は女性」って考えてない?・・・女子高生が朝日新聞に送った投書が話題に

5月28日、朝日新聞に投じられたとある投書が話題となっている。

「料理は女性」って考えてない?

日曜昼のTBS系の番組「噂の!東京マガジン」に、与えたテーマの料理を街頭の若い女性に作ってもらうコーナーがあります。「きちんと作れない人が多い」ということで、スタジオでプロが本当の作り方を見せるという内容です。

私は、街頭で料理をしているのは女性ばかりで、男性が取材されていない点に疑問を持ちました。「女性は料理ができなくてはいけない」と言っているように感じました。

製作者側はそこまで意図していないのかもしれません。でも、根底にあるのは「料理は女性の役目」という考え方だと思いますし、もし無意識のうちにそれが「当たり前」と考えているとしたら、問題ではないでしょうか。

今、男女の社会的性差をなくし多様性を認めるジェンダーレスに向けた取り組みが行われています。大切なのは人々の意識を変えていくことです。番組では、女性だけではなく男性への取材があってもいい。テレビは多くの人が見ています。「当たり前」にも疑問を持って制作してほしいと思います。
(参照元:朝日新聞)

彼女が取り上げているのは、「噂の!東京マガジン」という番組内の、「平成の常識・やって!TRY」というコーナーである。街頭や遊園地などで若い女性に声をかけ、「技術の世代伝承をうかがい知る」というテーマで番組が構成されている。

スタッフから料理名をリクエストされ、手順や食材の説明を抜いて挑戦させるものだ。VTR終了後、スタジオでプロの料理人が正しい調理方法を紹介する・・・という流れである。

しかしこのコーナーに対して、明らかに女性差別的要素が強く出ているとの批判が相次いでいる。

あたかも失敗を誘発するかのように、業務用の火力の強いコンロを使用していたり、完成品とは関係のない食材や道具が用意されていたりするため、正しく作り上げられる人は少ない。

しかもスタジオにいるのは中高年の男性ばかり。失敗を嘲笑する様子がワイプで映しだされているが、果たして笑っている本人はできるのだろうか?そんな姿を見ると、「若い女性を笑いものにしている」「女性蔑視だ」との批判も頷けてしまう。

「女性は料理ができなくてはいけない」、それを「当たり前」のこととして作られた番組。投書をかいた女子高生がそう感じても無理はないだろう。

成功事例をすべてカットしているという失敗ありきの番組構成に、「若くてかわいい女性をバカにして優越感に浸りたいだけではないか?」という意見すらも上がっている。

ツイッターでもこの番組に対し苦言を呈する人も多い。

コーナーに「平成の常識」と銘打っている分、女は料理が出来て常識とでも言いたいのだろう。

以前には若い男性に声をかけ日曜大工をさせ、失敗させるパターンも存在しており、若者全体を見下す要素があるとの意見もある。

筆者は男性にも声をかけることには賛成してはいるが、まず失敗する一般人を嘲笑するという品性自体に疑問を持つのは、私だけだろうか。

この企画に対し、肯定的な意見も存在する。

TBSの公式サイトにある、番組審議会議事録には、このような肯定的な意見も寄せられている。

◇「やってTRY」を見ていると、学校教育・家庭の中で「食育」をもっと徹底させるべきではないかと痛感する。最近の社会から欠落した「自ら作り、食べる」ことの大切さを、別の番組枠でも良いから取り上げてほしい。

料理を教えるタイミングというのは、家庭内ではなかなか設けられることは少ない。このコーナーがきっかけで、親世代に危機感を抱かせることに成功しているようだ。

◇「やってTRY」など「まだやってるの?」と思いながら、結構見てしまう。彼女たちも東京中で恥をかくのだから、勉強のきっかけになるのではないか。

上の世代では、「若いころは恥をかくものだ」という寛容さが社会にあったように思う。豊かだった時代にはそれほどの余裕はあったものの、一度晒しあげられれば徹底して叩かれる現代においては、恥以上のダメージを受けるのではないだろうか。

今の時代、男女問わず全員の所得が減っている。筆者は20代前半だが、「お金はないけど美味しいものが食べたい」という友人はみんな自炊をしている。結婚している人もまた、料理はもちろん家事を分担しているという人が多い。

男女の性差を乗り越え柔軟に、助け合える社会を目指すべきではないだろうか。

参照:Twitter Youtube

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