皆さんはダーウィン賞というものをご存知だろうか?
毎年、「愚かな死に方、もしくは愚かな方法で生殖能力を無くし、自らの遺伝子を抹消することで、人類の進化に貢献した人」に贈られる、とっても残念な賞のことだ。
日本では考えられない、人の死にまつわる賞。笑っていいものかわからないが、かなりエッジの効いたブラックジョークとして一定の人気がある。
とりあえずどんなものかをわかってもらうために、実際にダーウィン賞を受賞した事例をいくつか紹介しよう。
・非常に急いでいたので走行中の電車を弾き飛ばそうと踏切に突っ込み死亡
・商品を盗もうと飲料の自動販売機の上に乗ったが機械が倒れ、その下敷きになって死亡
・「女にペニスを切断された」と主張していたが、実は自分で切断していた男
あぁ、なるほど・・・と思ってくれただろうか?
この例を見るだけで、なんとなくダーウィン賞がどんなものか理解してもらえるはずだ。
というわけで今回はこのダーウィン賞についての記事を書きたいと思う。
ダーウィン賞の選考基準
コンセプトからして適当なのでは?と思ってしまうかもしれないが、一応人類の進化に貢献した人に贈られるものなので、しっかりとした選考基準がある。
1.子孫を残さないこと — 事故が原因で死亡したかまたは生殖能力を失った者であること。ただし、その前に子孫を残していた場合は受賞の対象にはならない。
2.優れていること — 驚くべき愚行
3.自ら自然淘汰を行うこと — 自らが死の原因
4.正常であること — 明確な判断が可能
5.真実であること — 事実であることが証明されなければならない
これら5つの基準を満たしているものが受賞できるということになっている。
個人的に2の皮肉の効きっぷりが大好き。まあ、この賞自体皮肉の塊みたいなものなのだが・・・。
歴代受賞事件・事故 10連発!!!
いくつか個人的に印象に残った事例をピックアップしてお届けしたい。
① 1996年 男らしさを誇示しようとチェーンソーで自らの首を切断
早速意味がわからない。これについて考えようとすると、男らしさってなんだろう?という深い疑問が心に生まれる。
② 1998年 口喧嘩の末に8階の自宅バルコニーから投げ落とした妻が電線に引っかかっているのを見て、追撃のためか救出のためか自らも飛び降り、そのまま地面に激突して死亡した夫。妻は近くのバルコニーから救助された
文字だけで笑えてしまう。追撃という言葉にこれほどの笑いを込めることの出来る文は他にない。
③ 2000年 ベルトコンベア式の木材製材機が詰まったので電源を入れたまま直しに向かい、解決した次の瞬間、機械に巻き込まれて死亡
こんな悲しい話、他にあるだろうか?
④ 2000年 ハイジャックに失敗し手製のパラシュートを背に飛行機から脱出するも墜落死
行動力だけは世界一だと思う。
⑤ 2000年 自分が虐待していた10歳の息子に包丁を持たせ、「俺が憎いなら刺してみろ」と挑発。一度は包丁を置いた息子にそれを再び持たせてなおも挑発し、ついに刺殺された父親。救急センターで発した最期の言葉は「ガキがこんなことをするなんて信じられるか?」だった。
色々信じられない。
⑥ 2000年 フォークリフトの安全講習ビデオを撮影の際、速度の出し過ぎとシートベルト未着用により投げ出されて死亡
2000年は何があったのか?豊作過ぎない?
⑦ 2001年 山道を車で走行中にブレーキが利かなくなり、運転手が同乗者8人に何も告げず車から脱出。残された同乗者の操作により車はすぐに停止し車内に怪我人は出ず、脱出した運転手のみが頭を強打して死亡
21世紀になっても人は変わらなかった・・・。
⑧ 2001年 呪術的なローションを2週間使用した後、不死身になったことを確認するため友人に自らを撃たせ死亡
呪術的なローションという言葉がやばい。
⑨ 2005年 偶然発見した古い雷管が起爆しないことを証明するため、これを口にくわえた上で友人に電線を繋がせたところ、爆発して死亡
きっと壮大な前フリがあったのだろう・・・。
⑩ 2012年 ボトルの中の液体を酒だと思って飲んだらガソリンだったため、慌てて吐き出し服がガソリンまみれになった。口直しのためにタバコに火をつけようとして引火し焼死
もはや美しささえ感じる。
いかがだっただろうか?
世の中には色んな賞がある。ダーウィン賞もその1つだが、ここまで伝説的な記録を残してくれるものはそうそうない。
本当の意味での命がけの記録。それ故動画でみると刺激的すぎるが、文字で読むと他では得がたい毒?がある。
まあ、自分が受賞することになるのは絶対嫌だけど。