はぁぁぁッッ・・・動け!俺の腕・・・!
先天的に腕がない人や、事故や戦争で腕を失った人々のために、世界中の企業が競うようにバイオニックアームの開発を進めている。
すなわち、動く義手である。装着すると筋肉の動きに反応し、使用者の思うとおりに動かすことができるのだという。
そんなバイオニックアームを開発する、インドネシアの一人の技術者がBBCニュースに発見されたのだ!
えっ!?あのBBCニュースに!?スゴくね!?とついつい思ってしまうが、彼は一流のハイテク企業に勤めているわけでも、とくにテクノロジーに精通しているわけでもない、どうみても普通っぽいひとなのである。
彼の名前は、ワヤン・サマルダーナさん。インドネシア・バリ島にある、ニュウタベル村に住む31歳の男性だ。
村で溶接工をしていたサマルダーナさんだったが、6か月前、朝起きたら左手が動かなくなってしまったのだという。感覚は麻痺し、一切いう事を聞かなくなってしまったらしい。
始めは軽い病気かと思っていたが、病院に行ったら原因不明だと言われてしまったので、次は地元のシャーマンのもとへ行ったのだという。しかし、シャーマンからも原因不明だと断言されてしまったのだ。
更に2か月たっても左手は動くようにはならず、治療に使うお金もなかったため、彼のストレスは積み重なるばかり。
その時!彼の頭に「なら、バイオニックアームを作っちまえばいいんだ!」というアイデアがピーン!と浮かんだのである!!!
そうして彼が作り上げたものがコレだッッ!!
ドドーーーーン!!!!
な・・・なんてサイバーパンクなんだ!!!
この腕のアイデアはサイボーグ映画から着想を得ており、なんと、すべて廃棄物やスクラップで作られているのだという!!スクラップで作るとかアニメにでてくるメカニックかよ!!
動かすときは・・・
う~~~~~~んと念じるのだ!!
頭につけられた謎のバンド「シグナルレシーバー」が電気信号を送り、バイオニックアーム本体を霊波で操っているのだという。
地元メディアのインタビューに対しプログラムの類は一切使っておらず、あくまで霊波で動かしていると答えている。そう、霊波だ!!!こまけえこたぁいいんだよ!
動画中でサマルダーナさんは、「集中して目をとじると、4つの四角い光が見えるようになる。すべて点灯させると、バイオニックアームが動くようになるんだ!」と言ってたというが、他の人が試してみても何も見えなかったらしい。
この素晴らしいバイオニックアームだが、まだ欠点がある。それは、4時間しか使えないということだ。これ以上使うと、気分が悪くなりめまいを生じてしまうのだという。
しかし、なぜ突如左手が動かなくなってしまったのだろうか?・・・彼の妻である、ネンガー・スディアーティニさんはこう答える。
「彼の左手は、霊魂に問題が生じたことで動かなくなってしまった可能性があると思います。
私は前に、突然彼の左腕がなくなっているのを見たのですが、1時間後には元に戻っていたんです。確かに無くなってるのを見たんです!こうして腕が動かなくなってしまったのです。」
このようなコメントをみると、インドネシアでは霊魂信仰が根強く残っていることがお分かり頂けるだろう。虚実入り混じるこの雰囲気は、なんとも私たちには理解しがたい・・・。
インタビューの最後には、不幸を乗り越えたサマルダーナさんの力強い言葉で締めくくられている。
死んでしまうことは簡単だが、生きることは難しいんだ!
例え左手が使い物にならなくても、決してあきらめてはならない。サマルダーナさんはそれを伝えたかったのだろう。
・・・・しかし、霊波とかスピリチュアルとか一切信じていない筆者は「サマルダーナさん本当は左手動くんじゃね・・・?」としか思えない。
つっこみどころが満載だが、あのBBCも報じていることなので、もしかしたらマジなのかもしれない。・・・うん、まあ、ね?
おまけ
バイオニックアームなんて創作物だろ!と思っている人、ちょっと待った。実際に開発競争は行われているぞ!