10月27日、ロシアでモデルとして活躍していたヴゥラダ(Vlada Dzyuba)さんが中国で突然死した。そして、その死因は過労死と断定されたのだが、彼女はまだ14歳の少女だったのだ!
一体何があったのか!?
彼女の死をめぐり、今さまざまな論争が巻き起こっている。
中国で14歳ロシア人モデルが過労死!
ヴゥラダさんの死後に開設されたインスタグラムページだろう。RIP(安らかに眠れ)という文字とともに、ヴゥラダさんの生前の写真が1枚だけ投稿されている。
今月、上海で開催されていたファッションショーのモデルとして契約を結んでいたヴゥラダさんだったが、ステージに出る直前に体調不良を訴え、そのまま昏睡状態に陥ってしまった。
そしてその2日後、過労が原因ともいわれる慢性髄膜炎で、彼女はロシアに住む家族とも会えないまま、孤独のなかでひとり息をひきとったのである。
1日13時間労働、日給わずか830円の奴隷契約!
その後の調査で、ヴゥラダさんがモデル事務所に強いられていた労働の実態が明らかになった。
14歳の彼女が働けるのは1週間に3時間まで、そして必ず医療保険に加入することが前提としてあった。しかし今回の中国での仕事はその契約内容とははるかにかけ離れていたのである!
ロシアで通っている学校を3か月間欠席し、中国へいわゆる出稼ぎに出かけた形となったヴゥラダさん。彼女は1日13時間もの労働を強いられることとなった。
それにもかかわらず、彼女の収入からは中国への渡航費用、滞在費、食費などが差し引かれ、手元に残るのは日給にしてわずか830円(£6.30)だったというのだ!
スーパーモデルへの道を夢見ていた少女の弱みにつけこんだ、まさに奴隷契約そのものだったのである!
「眠りたい・・」娘が母に訴えた悲痛な叫び
Vlada Dzyubaさんの投稿 2017年1月8日(日)
それが過労死の前兆だったのだろう。母親はヴゥラダさんに何度も病院に行くように勧めたというが、奴隷契約を結ばされていた14歳の少女は一体どこまでモデル事務所にそれを伝えることができたのだろうか。
母親は中国へ向かうためにビザを取得しようとしたが、却下されてしまい、生前の娘に会うことすらできなかったのである。
親としてはこれほど悔しいことはないだろう。まだわずか14歳の娘にこれほどまでの辛く寂しい思いをさせてしまったのだから・・・。たった1人、知らない土地で息をひきとったヴゥラダさんの気持ちを思うと、これ以上にない悔しさが込み上げてくる。
今、ロシアの若い世代では、モデルになるための近道として中国へ進出することがトレンドとなっているようだ。しかしこのような奴隷契約は決して許されることではない。こんな悲劇を二度と繰り返さないためにも、今後しっかりと法律で取り締まってほしいと願うのである。