イタリアで16歳の息子が母親を訴えるというニュースが報じられた。
その内容は、SNSに無断で自分の写真を投稿する母親に対する訴えだった。
前代未聞の訴えに、裁判官の下した判決とは!?
無断投稿禁止!過去の投稿もすべて削除!
これまで自身のFacebookに、息子の写真や投稿を続けていた母親に下されたのはこのような判決だった。
・息子の写真の無断投稿禁止
・息子に関する過去の投稿をすべて削除
(写真、動画、投稿すべて含む)
・止めなければ罰金約135万円の支払い
母親は離婚後、ストレスからか過度のオンライン依存に陥ってしまったという。そして、そんな母親の無数の投稿によりプライバシーを侵害されてきた少年は、これ以上耐えることができなくなってしまったのだ。
自分に関する様々な投稿が私生活にも影響を及ぼし、新たなスタートを切るためにアメリカの高校への編入も考えているという少年の思いは切実だ。母親を訴えるという選択は、なす術がなくなった少年の最終手段だったのだろう。
他人事とは思えないSNS問題
裁判官は、イタリアの著作権法に従い、写真に写る本人が著作権を所有しているものと考え、今回のケースでは母親がそれに違反したものだという判断をした。
また、2年前、両親が無断で500枚以上の写真をFacebookに投稿したとして、18歳の少女が自殺した事例もあり、今回の判決に踏み切ったという。
実はこのようなケースは世界中で急速に増え続けており、専門家は、いくら子供といえど無断でソーシャルメディアに写真を投稿しないようにと親に警告している。プライバシーの侵害はもちろんのことだが、個人情報を公開することで、ネット上でのいじめなど子供を脅威にさらす危険性もあるからだ。
いまいちどSNSの在り方を考えてみる必要があるのかもしれない。
参照元:MailOnline
撮影 :edamame.編集部