借金取りと戦うために鋼鉄の鎧を作った男！！

ロシアに住むアントン・マルツェフ（40）という元兵士の男は、なんと約1465万円（750万ルーブル）もの借金を背負っていた。

事の発端は2008年。彼は妻もいる普通の男だったというが、ロシア銀行と住宅ローンの手続きをし、モスクワ北東にあるプーシキノという街にマンションを買った。だがロシアルーブルの暴落と財政危機に直面してしまった事から、彼の借金は何倍にも膨れ上がってしまったのである。

こうして払いきれなくなったマルツェフのもとに、地方裁判所の催促状を手にした借金取りが幾度となくやって来ては、暴力によって家を追い出そうとしてきたのだ。

やがて借金取りに怯えて暮らすうちに激しい妄想にとりつかれてしまったマルツェフは、武装することを決心したのである！！

“Russian Iron Man” Fights Off Debt Collectors with Home-Made Titanium Exoskeleton https://t.co/PjcWLIqkrF pic.twitter.com/Vtfn8aa5NE

— NewsRains.com (@NewsRains) 2018年1月23日

2016年8月、一向に支払う気配がないマルツェフの元に、ある銀行員がやってきてハンマーでドアを叩き壊そうとしていたのだという。しかし！ドアに穴が開いた瞬間にトラップが発動し、仕掛けられていた唐辛子スプレーが吹付けられたのだ！！

この装置にビックリした銀行員が通報し、現場にはロシア軍の爆発物処理班が派遣されている。

現場へ向かうと、部屋の周りに大量に仕掛けられた爆弾やトラップが処理班の目に飛び込んできたという。マルツェフの家のドアは強化され、トラップだらけの要塞と化していたのである。

更にセミオートマチックライフル、AKアサルトライフル、拳銃・・・そして軍隊用のグレネードランチャーや手榴弾8キロを隠し持っていたことが明らかになった。

Russian veteran builds Iron Man suit to fight bailiffs https://t.co/Gnr2ztDmRt pic.twitter.com/dirOlonWYl

— www.t3lemeg.com (@t3lemeg) 2018年1月20日

極め付けには彼が纏っていた鋼鉄製の衣装が注目を浴びている。チタン合金で出来た中途半端な完成度の鎧で武装しており、ロシア国内では「ロシアン・アイアンマンだ！！」と呼ばれ有名になってしまったのだ。

勿論マルツェフは速攻で御用となったという。

借金取りの暴力によって心の病気に

被害妄想に取りつかれていたマルツェフは精神鑑定を受け、妄想性パーソナリティ障害と診断され心の治療を受けた。

借金取りたちは言葉だけではなく、そのうち暴力に頼るようになっていました。郵便ポストを破壊されたとき、私の堪忍袋の緒が切れたのです。

妻をモスクワの賃貸アパートに逃がし、私は自分を守るために武装をしはじめました。死にたくなかったのです。武器や防弾チョッキをそろえるのは難しくありませんでした。ベストを守ったりして自分自身を守ることが兵士にとって最優先だったのです。

ロシアの地元メディアのインタビューにて、彼ははこのように語っていたという。アーマーはアルミやチタン合金で作成していたとも供述しており、銃撃を受けても応戦できるようにしていたようだ。

彼は銃の不法所持に関する罪を認めたが、責任能力なしとみなされ無罪となっている。

社会の闇に翻弄された彼の心が少しでも癒えればいいものだが・・・。

参照元：Twitter ①、②、Daily Mail、