近年、児童虐待に関するニュースをよく耳にする。
「どうして周りに助けを求めなかったのか」「なぜ逃げなかったのか」などと第三者は口にしがちだが、それは当人にとって選択肢のひとつにもならない。
なぜなら、このような環境下におかれた状態で、すでに洗脳されてしまっているからだ。
食事禁止!体重16㎏の写真を公開!
Twitterユーザー「淡々と白菜さん」(以下Tさん)が、過去に受けた虐待内容や当時の写真を公開し、今世界に衝撃を与えている。
それはこちらの写真をみていただければ、一目瞭然だろう。
あれから10年近く経ちました。
祖父から食事を許さない、黙って食べたら吐くまで腹蹴りされ体重が16kgまで落ちました。虐待を受けている人、これとは少し違うけど摂食障害の人、
手遅れになる前に助けを求めてください。
私は発見があと10分遅ければ死んでいたと言われました。#児童虐待#摂食障害 pic.twitter.com/VMTexoUFKd— 淡々と白菜 (@______410) 2018年1月27日
現在25歳になるTさん。当時15歳だったTさんは、母子家庭で育ち、母方の祖父母とともに暮らしていたという。
家のなかで絶対的存在だった祖父の「働かないなら食うな」という一言で、Tさんは食事をさせてもらえなかったというのである。
空腹に耐えきれず、祖父の目を盗んで何かを食べているのがみつかれば、Tさんが吐くまで執拗に暴力を振るわれたという。
身長156㎝のTさんの体重は16㎏まで落ち、ついには目を開けたまま気絶。ここにきて、ようやく母親が救急車をよび、ICUに緊急搬送されたのである。
発見があと10分遅ければ命を失っていた、、、Tさんが公開した写真をみると、命があったことすら奇跡に思えるほどだ。
直接お話を伺い、悲惨な状況が明らかに!
ー当時15歳ですが学校はどうされていましたか?
中学校で壮絶なイジメに遭って行けなくなりました。その後は通信制の高校に通っていました。
ー虐待行為はいつ頃からはじまりましたか?
祖父は昔から暴力的でしたが、中学に行けなくなってからエスカレートしました。
ーお母様はなんらかの対応をしてくれましたか?
母は基本放任主義で、私に何があっても特に心配はしていませんでした。
ー病院に搬送された際、警察の調査はありましたか?
当時は家族が保守的だったので虐待があったことはあやふやにされました。でも退院後にも再び祖父の虐待が繰り返されたため、母が専門の方に相談をして、祖父は強制的に施設に送られることになりました。
絶対的強者に負けず助けを求めて!
昨年祖父が他界したときも、悲しいという感情はわかなかったというTさん。壮絶な虐待を受けた過去を思いかえしても、祖父の存在は恐怖でしかなかったのかもしれない。
入院後の写真です。
あまり無くてすみません。 pic.twitter.com/8m6CAbGPow— 淡々と白菜 (@______410) 2018年2月9日
現在は体調も回復し、友人たちと楽しい時間を過ごしているTさんだが、当時の急激な体重低下による後遺症が多々残っているようだ。
一番の後遺症は、入院したときに高カロリー点滴を打ち過ぎて脂肪肝になってしまったことです。身体の仕組みもいろいろ変わって、夏は汗をかかず蕁麻疹が出るようになりました。筋肉も非常に付きづらいです。
成長期に食事を摂ることを許されず、餓死寸前にまで追い詰められたTさん。彼女が受けた心の傷、そして身体の変化は記憶から消し去りたくても、そう容易いことではないだろう。
このような環境下におかれると、子供はどこにどう助けを求めればいいのかがわからない。その背景には、祖父の存在のように大人が絶対的強者という主従関係があるのだろう。
今回Tさんが勇気を持って声をあげたことで、同じような環境におかれている人に何か気付いてもらえるかもしれない。
虐待を受けている人、これとは少し違うけど摂食障害の人、手遅れになる前に助けを求めてください。
このTさんの訴えが、多くの人に届くことを願いたい。
許諾元:淡々と白菜 Twitter