11月30日、ジョージ・H・W・ブッシュ元米大統領が死去した。
今、ブッシュ氏の遺体が収められた棺のそばに横たわる1匹のラブラドールレトリバーの姿が話題になっている。
ブッシュ氏は1989年に第41代米大統領に就任。敬虔なクリスチャンであり保守的な彼は、特段大きなスキャンダルもなくその任期を終了した。
晩年は体調を崩し、病院への入退院を繰り返した。
2012年には脳血管性パーキンソン症候群を患っていると発表。車椅子を使う事が増え、公の場に出ることも減った。
そして2018年6月25日、介助犬「サリー」を迎えることになった。
サリーはよく訓練されたラブラドールで、指定したものをなんでも取って来ることができる。また、電話がかかってきたら受話器を持ってきてくれるそうだ。
居眠りしていても、「サリー」と名前を呼べばすぐにやってくる。
ブッシュ氏が患っていた脳血管性パーキンソン症候群は、厳密にいうとパーキンソン病ではないのだが、パーキンソン病によく似た症状が出る。ふるえが止まらなくなったり、姿勢の維持が難しくなる。進行すると自律的な運動ができなくなり、寝たきりになってしまうこともある。
サリーは車椅子生活を送るブッシュ氏に寄り添い、家族の一員として彼の生活をサポート。「サリー・H・W・ブッシュ」として公式インスタグラムアカウントも立ち上がった。
インスタグラムには、ブッシュ氏が「サリー柄」の靴下を履いている様子などが投稿されている。ブッシュ氏は、サリーとの生活を楽しんでいるように見える。
先日行われた中間選挙にもしっかり参加。サリーももちろん付き添った。
サリーがブッシュ氏と過ごした期間はおよそ5ヵ月。短い間ではあるが、人生の一部を共有した1人と1匹の間には絆が生まれていたのではないだろうか。
棺のそばに横たわるサリーの姿に、心を打たれずにはいられない。
参照元:Instagram