遺伝子検査って信憑性あるの?
自分のルーツや体質、病気のリスクなどを調べるため、自分の血を専門機関に送り解析する「遺伝子検査」というものがある。
ウェブ上で解析結果を見ることができるようになった今、より気軽に遺伝子を調べることができるようになった。
それに伴い遺伝子検査の企業が多く現れだしている今、その信憑性について疑問を持つ声も上がっているという。
先日、その疑いが濃厚となる事件が起きてしまったらしい・・・。
犬に人間の血が混ざってただと!?
カナダ・ケベック州にすむルイス・コートさんという男性は、カナダ先住民族連合(CAPC)という団体に入るため、自分のルーツがカナダにある事を確認するために遺伝子検査を行ったという。
同連合は、カナダにおいて権利の低い先住民族の保護のために結成されたグループで、入会すると免税や特別な医療プログラムなど、様々な優遇策を受けれることになる。
そしてこの団体への入会資格は、トロントの遺伝子検査会社Accu-Metricsの解析結果に拠るものとしていた。
コートさんは検査キットが届くと、自身とガールフレンド、そしてペットのチワワ・スヌーピーくんの口内から粘膜のサンプルをとった。
更に、スヌーピーくんのラベルには、冗談のつもりで「養子縁組した息子」と書いて送付したとのこと。さすがにエラーがでるはずだが・・・。
・・・それから少し経った2017年8月、遂に検査結果がウェブ上で公開された。
コート氏がワクワクしながら結果ファイルを見たところ、なんと・・・スヌーピーくんの部分に「カナダ先住民族の血が20%入っており、そのうち12%がアベナキ族、8%がモホーク族です」との結果が出ていたのである!!
犬と人間のDNAの形状は似ているとはいえ、さすがにきちんと検査をしていたら犬であることは分かるはずである。
これに対しコート氏はCBSの取材にて、「冗談かと思いました。この遺伝子検査会社は人を馬鹿にしていますよ。」と苦言を漏らしている。
いたずらで送ったにしても、自身の検査結果の信憑性を揺るがしかねない結果に、不安に思うのも仕方ない。
一方、今回の事件についてAccu-Metricsは「送付されたDNAがヒトのものなのかイヌのものなのか判断できる基準はない。何かしらの外的要因でヒトのDNAがついた可能性がある。」と弁明している。
コート氏や地元に住む専門家は、同社が詐欺をしている可能性があると批難をしているという。