授乳しながらランウェイを歩くモデル
7月15日に米マイアミ州で開催された『マイアミスイムウィークショー』の様子が話題になっている。
なぜなら、ランウェイに登場したのは授乳しながら歩くモデルの姿だったからだ。
生後5ヶ月の娘を連れて出演したのは、最終選考で16名のファイナリストとして残ったマーラ・マーティン。
打ち合わせやリハーサルの際にずっと娘を抱き、時には授乳するマーラをみたディレクターが、これこそが母親の自然の姿だと、授乳をしながらの出演を提案したのだという。
母親が公共の場で母乳を与えること
騒音から守るため赤ちゃんにはヘッドフォンを装着させ、ランウェイに登場したマーラに大歓声が起きる。
実はこれ、女性が抱える「母乳育児」にも大きく影響を与えるひとコマだったのだ。
これまでも、母親が公共の場で子供に母乳を与えることにいろいろな意見が飛び交ってきた。
「ごく自然なこと」という人もいれば、「場所をわきまえてほしい」という人もいる。しかし、授乳することは母性でありそれが母親の姿だと主張したのである。
また先進国において、さまざまな理由で母乳育児をやめる母親が増えるなか、安価で栄養価も豊富な母乳育児を推進しようとするメッセージもそこには込められていたのだ。
画期的な試みが与える社会への影響
今回の水着ショーを手がけたのは、アメリカの有名スポーツ週刊誌「スポーツイラストレイティッド」。
これまでにも体型の違う2人をモデルに起用したり、プラスサイズモデルを世に広めたりと斬新な企画をおこなってきた。
一昨日のショーではマーラの他にも、パラリンピックに出場した義足のスノーボーダー、ブレンナ・ハッカビー選手もランウェイを歩いている。
これまでにない新たな挑戦は、ファッション業界のみならず社会においても新しい風が吹くに違いない。画期的で斬新なファッションショーは大盛況に終わったようだ。